シャトー・オー・ナドー キュヴェ・プレスティージュ 2002
【テイスティング・コメント】
オレンジを帯びた濃いガーネット。粘性は高め。香りにはブラックチェリーや小粒の赤い実、クローブやタールなどのスパイス、杉、トースティなオークのノート。熟成による腐葉土や湿った土、茶葉、茸、なめし革、ジャーキー、鉱物的なニュアンスが現れており複雑性に富む。格上シャトーに通ずるような深淵なる(このクラスとしては)ブーケが魅了する。アタックはソフトでなめらか。全体に丸く、程よい肉付きとボディを備え、ストラクチャチャーがしっかりとしながらもバランスが良い。タンニンは熟していてシルキー、酸味もよく溶け込んでいる。口当たりのよい辛口で、深いコクと長く続く余韻を持つ。アフターフレーヴァーにはオーク、心地よいほろ苦さ。リーズナブルな価格にして熟成ボルドーの醍醐味を見事に体現している。合わせるお料理は鴨肉のローストや牛のタタキ、ハンバーグ、ジビエ、ビーフシチュー、チーズフォンデュ、焼きビーフンなどがおすすめ。
※2016年7月試飲
シャトー・オー・ナドー キュヴェ・プレスティージュ
1938年にアントル・ドゥ・メールのタルゴンに設立された家族経営のシャトーです。キュヴェ・プレスティージュは、シャトーの中でも特に優れた1ヘクタールにも満たない区画のブドウのみを使用した上級ワインです。収量を低く抑えて凝縮度を高め、フレンチオーク樽で12ヵ月間熟成させています。2002年は春から夏にかけて全体的に冷涼な気候でしたが9月になって乾燥した良い気候となり、熟したブドウが実りました。
樹齢:平均45年
土壌:シルト、粘土質土壌
栽培面積:0.85ha
収量:45hl/ha
年間生産量:5,000本
醗酵:ステンレスタンクにて主醗酵後、マロラクティック醗酵
熟成:フレンチオーク樽にて12ヶ月間(新樽比率25%、225L)
★評価
2002VT ギド・アシェット2005:1ツ星獲得!