シャトー・マレスカス 2003
醗酵:コールドマセレーション後、ステンレス・タンクにて醗酵、一部(35%)をオーク樽でマロラクティック醗酵
熟成:80%をフレンチオーク樽(新樽比率25%、225L)にて14カ月間、20%をステンレス・タンクにて熟成
★評価
2003VT デキャンター:3ツ星獲得!
2003VT ワイン・スペクテーター:88点獲得!
【テイスティング・コメント】
オレンジがかったエッジの濃いガーネット。粘性は中程度より高め。香りには完熟したプラムやブラックチェリー、ドライハーブ、クローブやブラックペッパーなどのスパイス、ローストしたオークのノート。ココアやモカなどのスモーキーな香りや茸、タバコ、下草、タール、腐葉土といった熟成香が現れており、複雑でよき熟成を感じさせる。アタックはソフトでなめらか。果実味は表情豊かで、熟れた果実感にスパイス、こなれたタンニンが溶け込む凝縮した味わい。旨みが滲みでるような滋味深さがあり、13年の歳月を経るもなお瑞々しさを損なわず、その輝きは失せない。しっとりとしたシルキーな舌触り、輪郭はあるが総じて味わいは丸く、アフターにかけて心地よい渋みが残る。合わせるお料理は赤身肉を中心とした料理、すき焼き、ハンバーグ、ビーフシチュー、ジビエなどがおすすめ。
※2016年11月試飲
■シャトー・マレスカス
1824年に設立されたシャトー。何世代かに亘り家族経営にて引き継がれ、1932年にクリュ・ブルジョワに選出されました。シャトー・ポンテ・カネのオーナーとして有名なテスロン家が1979年から1992年までオーナーとなり大きく品質を向上させました。その後2012年までアルカテル・ルソングループが所有し、2012年からは現オーナーのオーストルイ氏がさらなる品質向上を目指し、情熱をこめてワイン造りを行っています。
マレスカスとは「地中深い」という意味のメドケーヌ語に由来し、水はけの良い、白粘土とギュッと詰まった砂から成るこのワイナリーの深い土壌から名づけられました。畑のうち12ヘクタールは植え替えを行い、ヘクタール当たり1万株の密植を行っています。
ワイン造りのこだわり
ブドウの樹を注意深く観察し、更なる品質向上を目指しています。手作業による収穫や選果、ポンプを使わず重力だけで醸造を行うなど、高品質な果汁を得るための努力は惜しみません。栽培はサステーナブル農法を実践し、醸造コンサルタントにはあのステファン・ドゥルノンクール氏が招聘されています。