ドメーヌ ラ コロンベット ピノ ノワール 2019
5ha。平均樹齢30年。ラベルにも記載されている「Demi-Muid」と呼ばれるアリエ産600リットルの樽(新樽率5%)で、12ヵ月間熟成。ガラス栓(ロットによりコルクの場合あり)。
テイスティング コメント
輝きのあるルビー、エッジが朱色がかった落ち着いた外観。粘性は中程度。香りはラズベリーやクランベリー、チェリーのコンポートに、牡丹、ローズヒップ、新鮮なハーブの香りがアクセント。控えめな樽香に、シナモン、紅茶、リコリスの香りが混ざり合う。口に含むとソフトでしなやか。開放的で、このクラスとしては一風を成し質感とともに滋味深さが印象に残る。広がりのある伸びやかな風味に、タンニンはキメ細やかで酸とともに溶け込んでいる。徐々に果肉感が増していきボディは中庸、フルーティーさと野性味に溢れておりアフターにかけて調和が取れていく。余韻も長め、抜群のコストパフォーマンス!合わせるお料理は、鴨肉のロースト、牛肉やマグロのたたき、カルパッチョ、トマト煮込み、すき焼きなど。
2019年5月試飲(2017年ヴィンテージ)
ドメーヌ ラ コロンベット
ドメーヌ ラ コロンベットは、1870年、ラングドック地方のベジエ近郊に設立されました。1966年にドメーヌを継承したフランソワ ピュジベが栽培、醸造両面における改革を行い、品質を大きく向上させました。
そして1997年、プロのエノローグとして活躍していた息子のヴァンサンがドメーヌに参画するようになってからさらに名声を高め、数多のワインコンクールで受賞。各国ワインメディアから激賞され、「ジョエル ロブション」グループのレストランにも採用されるなど、今日、ラングドックを代表するドメーヌのひとつに数えられるようになりました。
尚、ヴァンサン ピュジベは、フランスにおけるアルコール中毒患者の増加に対して、造り手として高い問題意識を持ち、2001年に低アルコールワイン「Plume」を発売するなど、今日のラングドック地方における、低アルコールワイン及びノンアルコールワイン開発のリーダーとしても知られています。
ご紹介するピノ ノワールとシャルドネは、「Demi-Muid」と呼ばれる600リットルの樽で熟成させた看板作品です。冷涼な海風が年中吹き入れる石灰質主体の丘陵斜面畑は、ブルゴーニュ品種の楽園です。「南仏だからと言って、濃くないですよ」と笑うヴァンサン。「僕自身が毎日でも飲みたいと思うような、上品でセクシーなワインを造りたいのです」。