ブノワ・デウ ラ・ルー・デ・ノワイエ ブリュット・ナチュール 2015
ドサージュ:0g/l。「ラ・ルー・デ・ノワイエ」の名はブドウ畑に並ぶクルミの木に由来しています。
樽発酵・樽熟成。228Lの樫の樽で発酵と、11か月熟成。マロラクティック醗酵無し。
テイスティング・コメント
黄金がかったストローイエロー。持続性のあるキメ細かな泡立ち。香りはピーチやプラム、マイヤーレモン、カモミールのアロマに、焼きリンゴやアップルパイ、蜂蜜、ミントのヒント。さらにローストしたナッツやアーモンド、ブリオッシュの香りが広がり、果実香を尊重しながらもスモーキーなオークのニュアンスが心地よい。そしてミネラル香に、ナツメグや白檀などスパイスの香りも現われる。口に含むとフレッシュでしなやか。エネルギッシュな味わいの中、繊細なタッチから中盤にかけてふくよかさが増していく。純粋で、リッチな果実感。旨みがじんわりと染み渡りドライで、フィニッシュにかけて伸びやかな酸味が印象的。焦点が合っており調和のとれた酸味と厳格なミネラルがしっかりとした骨格を形成し表情は明るく程よいほろ苦さ。フィネスを感じる長く続く余韻へと誘ってくれる。合わせるお料理は、白身魚のカルパッチョやムニエル、甲殻類や鶏肉料理、パスタやリゾット、天ぷら、フォアグラなど。
2019年8月試飲(2014年ヴィンテージ)
ブノワ・デウ
「シャンパーニュ ブノワ・デウ」は、1787年に設立されたデウ・ペール・エ・フィスの8代目当主ブノワ・デウが独自に手掛けるブランド、レコルタン・マニピュランです。
マルヌ渓谷の西端に位置するフォソワに本拠を構え、デウ家が所有する畑は13ha。4年以上勤めたシャンパーニュ・メゾン・ボランジェで木材に対する感受性が高まり樽発酵・樽熟成について熱心に学びました。2000年にブノワはデウ・ペール・エ・フィスに戻り、デウ家が所有する13haの畑の内、1.7haの単一畑をビオディナミ農法で管理。環境を尊重しながら高品質で、純粋なシャンパーニュをつくるべく尽力しています。彼の才能はすぐに開花し、樽発酵の名手としてその名が知られるようになりました。
ブドウ畑には主にピノ・ムニエと少量のピノ・ノワールが植えられており地元では傑出したテロワールです。ムニエのブドウは、水を得るために硬い粘土質土壌の奥深くに根付いています。
「シャンパーニュ ブノワ・デウ」では、単一のブドウ畑から単一のヴィンテージシャンパン“ラ・ルー・デ・ノワイエ”、そして少量の赤と白のコトー・シャンプノワを生産し、すべて100%ピノ・ムニエで造られています。また2015年から、ムニエとピノ・ノワールのブレンドであるシャンパン“イニシャションをリリースしました。
ブノワ・デウのスタイルは、美しい緊張感を持った繊細なミネラルと、ムニエ産の魅力的な白い花のアロマを備え、真っすぐでエネルギッシュです。豊かなテロワールを可能な限り最良の方法で表現するためにドサージュは0g/l、もしくは非常に少ない量です。生産本数は極僅かで3000本と満たず日本への入荷も非常に限られています。ヴィニュロンの間でも注目度が高い「シャンパーニュ ブノワ・デウ」、地元フランスでも大変入手が困難になっています。