リーフランド カベルネ・ソーヴィニヨン 2017
醗酵:破砕・除梗後2日間のコールドマセレーション。タンク&旧樽醗酵
熟成:フレンチオーク樽13カ月(225L&300L、新樽比率5%)
評価
2017VT ティム・アトキン:91点獲得
テイスティング・コメント
輝きのある濃いルビーレッド。独特のスモーキーさに、ローストしたスパイス、トースト、エスプレッソ、杉、ビターチョコの香り。そしてブルーベリーや熟したプラム、ドライハーブのヒント。さらにタバコ葉や黒土の香り、金属的なミネラルのニュアンスがフレッシュな印象を与える。アタックはなめらかでジューシー。柔らかなタンニンが溶け込む伸びやかな果実味で、熟した黒果実やレザー、ビターチョコを想わせる。ほろ苦さと絶妙の甘辛度。スパイシーなオークの要素がアクセントとなり酸がしっかりと効いていている。抜栓直後は少しスモーキーさが勝るが、次第に果実感が増していくのでゆっくりと時間をかけて楽しみたい。長く続くフィニッシュ、余韻はフレッシュかつエレガント。合わせるお料理は、牛肉のグリル、鶏肉のソテー、白身肉のトマト煮、焼き野菜、フリカッセ(肉のクリームソース煮)、ベーコンとチーズのリゾットなど。
2019年9月試飲
リーフランド・ヴィンヤーズ
スターク・コンデのホセ・コンデ氏が惚れ込んだ歴史あるワイナリー
ステレンボッシュの北端、ワインの銘醸地のシモンズバーグのゴールデン・マイルと呼ばれる地域に位置するリーフランド・ヴィンヤーズ。
リーフランドは「愛の土地」を意味し、その牧歌的な美しさに魅了されない人はいないでしょう。1990年台後半、リーフランドは南アフリカのトップエステートの1つと見なされていましたが、その後所有者が変わっていった事でワイン造りは次第に途絶え、最後にはブドウ畑も放置されてしまいました。
この可能性を秘めたブドウ園に早くから強い興味を抱いていた、マン・ヴィントナーズの共同経営者であり、名門スターク・コンデのオーナー醸造家ホセ・コンデ氏とユーステンバーグのオーナー醸造家であるティレル&フィリップ・マイバーグ氏は2017年、満を持して行動に出ます。3人はブドウ園が持つ以前の栄光を取り戻すべく農場を購入し、敷地内に新しいセラーを建設させ大規模な畑の整備にも取り組む一大プロジェクトを始動させたのです。
そして、2018年には待望の「リーフランド」ブランドをリリース。
リーフランドのワインには、ステレンボッシュやパールの古木やブッシュバイン、優良畑のブドウが使用され、丁寧にテロワールが描き出されています。ティム・アトキンMWはこれらのワインに90点以上の高評価を付けるなど、早くも注目を集め始めています。
思いの詰まったチャーミングなラベルデザイン
初めて農場を訪れたとき、オーナーの一人であるホセ・コンデ氏は、赤ん坊のスプリングボックを子供のように育てる2頭の馬に衝撃を受けたと言います。この感動的なシーンから、南アフリカの国民的動物であるスプリングボックに愛の神であるキューピッドが乗っているという画が浮かび、リーフランドのモチーフとしてラベルに描かれる事になりました。