ジャン・ルイ・シャヴィー ピュリニー・モンラッシェ プルミエ・クリュ レ・シャン・ガン 2016
0.17ha。樹齢45年以上のVV。新樽率30%で10ヶ月間樽熟成。シャン・ガンは、なによりもそのリッチなミネラル感が特徴です。酸も高く、とりわけ余韻の長いワインです。
テイスティング・コメント
輝きのあるイエローにグリーンのトーン。香りはサンザシ、レモングラス、オレンジの花、ファジーネーブル、グリーンアップル、石灰的なミネラルのヒント。次第に熟れたトロピカルフルーツの香りが増していき、さらにヘーゼルナッツやバター、蜂蜜の香りが現われる。口に含むとスムーズ。旨みのあるジューシーな風味が染み渡り繊細にして素晴らしい凝縮味と質感をもつ。若々しいが、これはこれで現時点でも素直に美味しい。ミネラルを含む柔らかなボディ感に包み込むような寛大さと優雅さが感じられる。樽感も強すぎずピュアで、エレガントなスタイルが見事に確立されている。合わせるお料理は、仔牛の蒸し焼き、オマール、魚の網焼き、スモークサーモンのカルパッチョ、寿司、天ぷら、エビとサフランのリゾットなど。
2019年11月試飲
ジャン・ルイ・シャヴィー
ピュリニー・モンラッシェ随一と言われたコストパフォーマンスの高さで日本でも人気を博していたジェラール・シャヴィー。2002年、彼の引退に伴って、2人の息子が畑を半分ずつ分割相続して独立しました。
兄ジャン・ルイ・シャヴィーは、清涼感とフィネスに溢れていた父のワインのスタイルを受け継ぎつつ、ピュリニー・モンラッシェならではの豊かなミネラル感や美しい酸といった要素をよりしっかりとワインに表現することを重視し、複雑で気品のある、ミネラルの旨味たっぷりのワインを誕生させました。
それを可能にしたのは、「仕事時間の95%は畑にいる」という畑仕事への入魂。実質的に農薬や化学肥料は使用せず、自然なアプローチによって畑の生態系を守り活性化しています。休日には山に登って、花や野鳥などの写真を撮るのが好きだという根っからの自然志向。やはりよいワインはよい畑から、そして、よい人から、です。
ここ数年、世界各国でとりわけ人気高となっているピュリニー・モンラッシェですが、彼は父の意志を継いで蔵出し価格を低く抑え、圧倒的なコストパフォーマンスを実現しています。そのため各国のインポーターやソムリエの間で奪い合い状態が続いており、日本への割当もなかなか少ないものがあります。
栽培;厳格なリュット・レゾネ。実質的に化学肥料、除草剤、殺虫剤等は一切使用しない。
醸造:厳しく選果。天然酵母のみで発酵。除梗はしない。白はすべて樽内一次発酵。