シャトー・グラン・ラカーズ 2015
醗酵:ステンレスタンクにて21日間
熟成:ステンレスタンクにて12カ月間(オークスティーブ使用)
テイスティング・コメント
エッジが赤みがかったガーネット。赤い果実と熟したプラムの香り。木樽からくるバニラやロースト感が印象的でモカ、コーヒー、トーストを想わせる。そしてブラックペッパーやクローブなどのスパイスの香りに、皮革、土っぽいニュアンスをもつ。口に含むとスムーズでふくよか。全体に丸みを帯びており溶け込んだ酸とのバランス。しっかりとしたタンニンと骨格があり、味わいはリッチで飲み心地が良い。このクラスでは正にお買い得の一本で、カジュアルから華やいだシーンで楽しめる。合わせるお料理は、赤身肉料理、牛肉や子羊のグリル、豚肉ロース プラムソース、ハンバーグ、すき焼きなど。
2019年12月試飲
シャトー・グラン・ラカーズ
シャトー・グラン・ラカーズはメドック北部で、サン・テステフより北、ドメーヌ・CGRから東に向かったオルドナックに位置しています。ジロンド河の河口付近にある沖積段丘に畑があり、好立地です。グラン・ラカーズとは土地の名前で、14世紀から600年以上ブドウ畑は存在しています。1932年のクリュ・ブルジョワが出来た当時から認定されており信頼と実績があります。
フランスAOCワイン事典(発行者 株式会社 三省堂)より抜粋
メドック Médoc
メドック地区はボルドー市の北西、ジロンド河左岸の半島のような形状をした地帯に伸びる全長約120kmのワイン生産地で、名前は「水の真ん中」を意味するラテン語に由来する。河の上流域のオー・メドック地区と大西洋により近い中・下流域のメドック地区の2つに分かれており、AOCメドックというアペラシオンは、法律的には2つの地区全域で造られる赤ワインへの適用が認められている。しかし、実際には中・下流域、すなわち北部の14コミューン(市町村)で生産されるものがAOCメドックを名乗っている。
河がピレネー山脈や中央山塊から運んできた砂利を多く含むメドックの土壌は、特にカベルネ・ソーヴィニヨン種の栽培に適していることから、この品種が主体のワインが多い。生産量の約55%は輸出されている。
メドック地区とオー・メドック地区には、有名な1855年の格付けである「クリュ・クラッセ」のほかに、「クリュ・ブルジョワ」「クリュ・アルティザン」と呼ばれるワインの格付けがある。「クリュ・ブルジョワ」は「クリュ・クラッセ」の選考にもれたシャトーを包括するために1932年に構想された格付けで、これまでにいろいろな紆余曲折があり、何度か改訂されている。比較的手の届きやすい価格で、時には「クリュ・クラッセ」に匹敵する品質のクリュもある。「クリュ・アルティザン」は、畑面積が5ha以下の家族経営の小さなワイン農家を対象とした格付けである。