ヴィンテロパー アーバン・ワイナリー・プロジェクト ホワイト 2017
「都会で造る」ワインプロジェクト
ヴィンテロパーが手掛けるアーバン・ワイナリー・プロジェクト。その名が表す通り、都会で造るワインです。毎年テーマに合わせて、都会でワイン関係者や愛好家を招いて一緒にワインを造り上げる人気の企画。うまれるワインは全て自然農法で栽培された良質のブドウから、可能な限りハンズオフ(自然に造る)のアプローチで造り上げる良質なワインです。多くの人が関わり造られるワインは話題性だけでなく、その高い品質に多くの評価を獲得しています。2017年は地元アデレード・ヒルズを舞台に白ワインが生み出されました。
セミヨンの果皮浸漬期間は合計209日!その旨味をノンフィルターで封じ込めました。
天然酵母で醗酵。セミヨンは密閉容器で209日間果皮とともに醗酵・熟成、ソーヴィニヨン・ブランは5日間スキンコンタクト後、オーク樽で10カ月熟成(旧樽/225L)。醸造において一切の介入、操作をしていないナチュラルワインです。
テイスティング・コメント
ノンフィルター、濁りのあるイエロー。香りはジンジャーやレモングラス、ペッパーなどスパイシーな香りを基調に、パイン、桃、リンゴ、カモミールの香りが混ざり合う。野性味があり複雑な構成。奥から仄かに蜂蜜のニュアンスを感じる。口に含むとフレッシュかつスムーズ。果皮浸漬由来の渋みが心地よくしっかりとした骨格をもち味わいにコクと深みが感じられる。純粋で、トロピカルフルーツを想わせるフルーティーさがあるが同時にドライで、幾分ビターな印象が残る。調和のとれた酸味、旨みがあり杯を重ねる度にその味わいが癖になる。俗に言うフレッシュ&フルーティーな白ワインとは違う。そこに新たな発見へのヒントが生まれる。(2日目、果実感がUP!)合わせるお料理は、焼き魚、ロールキャベツ、ソーセージと野菜のポトフ、おでん、天ぷら、飲茶、スパイシーなアジアン料理など。
2020年1月試飲
ヴィンテロパー
醸造家で創設者のデイヴィッド・ボウリー氏が南オーストラリア州のスーパーゾーンに位置する銘醸地アデレード・ヒルズのノートンサミットにブドウ畑を購入し2008年に設立。クリエイティブなワインが多く生まれ、エネルギーに溢れるこの地域は、高品質なリンゴやオリーブ、チェリー、そしてワインなどが生産されています。25年前に植樹された自社畑では認定は取っていませんが、オーガニック農法でブドウを栽培しています。冷涼な気候を持ち、理想的な土壌環境を有することから、このアデレード・ヒルズは南オーストラリア州の中でも随一のワイン産地として広く知られています。
全てはブドウ畑から、という哲学を持ち、細心の注意を払って栽培に取り組み、全て手作業で収穫。醸造面でも可能な限り人間の手を介入しない造りを徹底しています。
オーナー醸造家:デヴィット・ボウリー氏
ボウリー氏は、自身の直感に従ってワイン造りの道に入り、15年以上も異なるワイナリーで修行を積んできたベテラン醸造家です。2008年自らのブランド「ヴィンテロパー」を立ち上げてからは、自身が追及するワインスタイルを完成させるため、クラフトビールやパン職人のように、小規模生産でワイン造りに取り組んでいます。
限りなくナチュラルに。
醸造には、培養酵母は一切使用せず、自然界に浮遊している天然酵母のみで自然に醗酵を行います。醗酵後は折引きを行わず、清澄剤も無添加で、安定化させずノンフィルターでボトリングを行います。酸化防止剤(SO2)は必要最小限の量のみ使用する、ナチュラルな造りのワインがヴィンテロパーの最大の特徴でもあります。
「ワインは単なる飲料ではなく、生き方そのものだ」
VINETELOPER(ヴィンテロパー)というワイナリー名には、ボワリー氏のワイン造りに対する考えが沢山詰まっています。(VINE=ブドウ樹)(INTELOPER=侵入者、出しゃばり) 規定のルールや枠の中でワイン造りを行うのではなく、更なる可能性を追求するために一歩踏み出し、人とは違う試みを行い、多少のルールを曲げたり、たまにミスをしても、最後には素晴らしいワインを生み出す・・・そんな想いからワイナリー名が名付けられました。