マルク コラン エ セ フィス サン トーバン プルミエ クリュ アン レミリィ 2018
マルク コランのネゴシアンブランド。シャサーニュ モンラッシェで名を馳せたマルク コランですが、サン トーバンはマルク コランの本拠地であり、テロワールを知り尽くした正に真骨頂。このアン レミリーの畑はモンラッシェと同じ斜面の延長線上にありサン トーバンの1級畑としては最も評価の高い区画です。傾斜が強く、浅い表土のため石灰岩が露出し水はけが良い為、根が深くなり土壌のミネラルを潤沢に吸い上げます。白い花や柑橘系のアロマ。軽やかな果実味。
テイスティング コメント
僅かにグリーンがかったペールイエロー。香りはバニラと杏仁、火打石、スモーキーなミネラルのニュアンスに、白桃や洋梨、グレープフルーツ、白い花のアロマが広がる。そしてトーストやナッツの香り。深みと奥行きを感じる。味わいはなめらかで芳醇。熟した風味にもフレッシュな酸が心地よく、爽やかな香味が口内を駆け巡る。立体的で鮮やかな果実感。現時点で少し若さがあるが、何よりジューシーで、素直にその美味しさがこみあげる。丸みを帯びた、エレガントな辛口。しっかりとした厚みと長く続く余韻をもつ。合わせる料理は、海老料理、白身魚のバターソテー、鶏肉料理、フォアグラ、天ぷらなど。
2021年2月試飲
マルク コラン
サン トーバンはピュリニー モンラッシェとシャサーニュ モンラッシェの影に、文字通り隠された小さな村。かつてはそのほとんどがコート ド ボーヌ ヴィラージュで瓶詰めされるほど、目立たぬアペラシオンでしたが、近年、その真の価値が認められるようになり、コート ド ニュイのマルサネとともに人気に拍車がかかっています。
そのサントーバンで最も偉大なドメーヌのひとつがマルク コランです。1944年生まれのマルクは1970年、26歳の時にドメーヌを創設しました。当初はサン トーバンとシャサーニュ モンラッシェに6haの畑をもつのみでしたが、80年代から90年代にかけて畑を広げ、サン トーバン、シャサーニュ モンラッシェのほか、ピュリニー モンラッッシェとサントネイにも畑をもち、26のアペラシオンを手がけるまでに成長しました。
また、1998年ヴィンテージからは、ネゴシアンブランドとしてマルク コラン エ セ フィスを立ち上げ、コルトン シャルルマーニュやバタール モンラッシェなどの特級畑や、自身のテリトリー内のポートフォリオを更に追加しました。
ブドウ栽培はリュット レゾネで一部実験的にビオロジックを採用しています。
マルクは2000年代前半に完全引退。後を継いだのは3人の息子と一人娘。相続の始まった当初は長男ピエール イヴ、次男ジョゼフ、三男ダミアンがワインづくりを長女のカロリーヌが事務系をする事で運営されていましたが、すぐにピエール イヴが独立。愛妻のジャン マルク モレイの娘カロリーヌと共にピエール イヴ コラン モレイを立ち上げました。
その後2017年の収穫前に次男のジョセフが自分自身のドメーヌを立ち上げたため、現在、三男のダミアンが当主を務め、特にセラーを担当。長女のカロリーヌとともに、ドメーヌを引き継いでいます。