ブリュノ コラン シャサーニュ モンラッシェ プルミエ クリュ アン レミリィ 2016
シャサーニュ モンラッシェのアン レミリィは、サン トーバンの同名畑とシュヴァリエ モンラッシェの頂上との中間にある素晴らしい1級畑。シュヴァリエ モンラッシェと寸分たがわない極上のミネラル感。ストレートでピュアな酸のキレ。凛とした佇まい。
テイスティング コメント
黄金がかった明るいイエローにグリーンのトーン。香りは少しフリンティで、火打石や岩石、深いミネラルのニュアンス。それから白桃や洋梨、リンゴ、柑橘類の香りが広がりサンザシ、ホワイトペッパー、ナッツ、バターのヒント。非常に洗練されており複雑で、仄かなオークの香りがアクセント。口に含むとスムーズでしなやか。キレのある豊かな酸と上質なミネラルが織りなす繊細で、エレガントなタッチ。キリっと締まりがよく、熟した洋梨やリンゴを想わせる。真っすぐで優雅なスタイル、瑞々しさを保ちながら熟成のポテンシャルを兼ね備えている。合わせるお料理は、オマール海老のロースト、仔牛の煮込み 茸ソース、フォアグラの蒸し焼き、中華炒め天ぷらなど。
2020年4月試飲(2014年ヴィンテージ)
ブリュノ コラン
より現代的なスタイルにワインを仕上げるミシェル コラン ドレジェのもうひとりの後継者、ブリュノ コラン。
ドメーヌ ミシェル コラン ドレジェのミシェル コランが2003年に引退し、ふたりの息子、フィリップとブリュノはそれぞれ独立しました。次男のブリュノは当初、父ミシェルの自宅敷地内にある旧醸造施設でワイン造りをしていましたが、2006年以降は祖父の自宅カーヴを使用するようになり、スペースが増えた結果、1年を越える18ヶ月の樽熟成が可能になりました。
ブリュノが所有するブドウ畑は計8haほどで、兄フィリップと同じく、地元のシャサーニュ モンラッシェのほか、ピュリニー モンラッシェやサン トーバン、サントネイ、マランジュなどコート ド ボーヌ南部のアペラシオンに広がります。ただし、シャサーニュの1級畑だけでもブランショ ドゥシュ、ブードリオット、ショーメ、シュヌヴォット、マルトロワ、モルジョ、アン レミリィ、ヴェルジェと8つも所有し、兄よりも俄然シャサーニュにフォーカスしたドメーヌといえるでしょう。
白ワインの醸造法は、兄や父と同じく、発酵のきっかけを温度管理の容易なステンレスタンクで始め、発酵が中盤となったところで樽に移すというもの。新樽率は村名で20%、1級で20〜30%です。赤は収穫したブドウを100%除梗し、キュヴェゾンは12〜15日ほど。ピジャージュは行わず、ルモンタージュのみで抽出し、12ヶ月間の樽熟成。その後、さらにステンレスタンクで6ヶ月寝かせてから瓶詰めします。
ブリュノのワインはミネラル感の強いフィリップのものよりむしろ果実味重視。より若いうちからとっつきやすく、長く寝かせる余裕のない家庭やレストランで重宝するワインを造っています。