ブリュノ・コラン ピュリニー・モンラッシェ プルミエ・クリュ ラ・トリュフィエール 2014
かつてトリュフが採られた場所であることから名付けられたトリュフィエール。ピュリニー・モンラッシェでも標高の高い位置にあり、極めてミネラル感が強い。フローラルな香りときれいな酸。ピンと張りつめた緊張感を伴う、ピュリニー・モンラッシェの真骨頂。
テイスティング・コメント
黄金がかった淡いイエローに僅かにグリーンのトーン。香りはサンザシや白い花のアロマが広がり控えめなライムやレモン、リンゴ、ピーチ、スモーキーなミネラルのヒント。そして蜂蜜の香り、バターやマッシュルーム、スパイシーなオークの香りが混ざり合う。気品溢れる香りの中に複雑さを醸し出している。口に含むとなめらかでリッチ。豊かな果実味をシャープな酸とキメ細かなミネラルがしっかりと支えておりピンと張りつめた緊張感を伴う。透明感があり石のようなミネラルが特徴で、素晴らしいテクスチャー、完璧な調和をみせる。非常に厳格なワインで、緻密で引き締まったエレガンス、まさにピュリニー・モンラッシェの真骨頂。熟成によりしなやかさを増しており、フィニッシュは生き生きとしている。合わせるお料理は、オマール、伊勢海老、フォワグラ、仔牛の蒸し焼き、和食、天ぷらなど。
2020年4月試飲
ブリュノ・コラン
より現代的なスタイルにワインを仕上げるミシェル・コラン・ドレジェのもうひとりの後継者、ブリュノ・コラン。
ドメーヌ・ミシェル・コラン・ドレジェのミシェル・コランが2003年に引退し、ふたりの息子、フィリップとブリュノはそれぞれ独立しました。次男のブリュノは当初、父ミシェルの自宅敷地内にある旧醸造施設でワイン造りをしていましたが、2006年以降は祖父の自宅カーヴを使用するようになり、スペースが増えた結果、1年を越える18ヶ月の樽熟成が可能になりました。
ブリュノが所有するブドウ畑は計8haほどで、兄フィリップと同じく、地元のシャサーニュ・モンラッシェのほか、ピュリニー・モンラッシェやサン・トーバン、サントネイ、マランジュなどコート・ド・ボーヌ南部のアペラシオンに広がります。ただし、シャサーニュの1級畑だけでもブランショ・ドゥシュ、ブードリオット、ショーメ、シュヌヴォット、マルトロワ、モルジョ、アン・レミリィ、ヴェルジェと8つも所有し、兄よりも俄然シャサーニュにフォーカスしたドメーヌといえるでしょう。
白ワインの醸造法は、兄や父と同じく、発酵のきっかけを温度管理の容易なステンレスタンクで始め、発酵が中盤となったところで樽に移すというもの。新樽率は村名で20%、1級で20〜30%です。赤は収穫したブドウを100%除梗し、キュヴェゾンは12〜15日ほど。ピジャージュは行わず、ルモンタージュのみで抽出し、12ヶ月間の樽熟成。その後、さらにステンレスタンクで6ヶ月寝かせてから瓶詰めします。
ブリュノのワインはミネラル感の強いフィリップのものよりむしろ果実味重視。より若いうちからとっつきやすく、長く寝かせる余裕のない家庭やレストランで重宝するワインを造っています。