ドメーヌ ラファエル サレ ヴィレ クレッセ 2017
畑はブルゴーニュ南部のマコネ地区北側、ヴィレ区画の標高250mに位置します。
土壌: 石灰岩と粘土。平均樹齢: 20年。ステンレスタンクで発酵、シュール リー。マロラクティック発酵。
洗練されたミネラルのニュアンス。フレッシュかつふくよかで、エレガントなスタイルのシャルドネです。
テイスティング コメント
淡いゴールド。白桃、アカシア、サンザシなどフローラルな香りと、レモングラスやミントなど爽やかなアロマが印象的。そしてシダ、栗、ホワイトペッパーの香りに、石灰的なミネラルのヒント。アタックはフレッシュかつスムーズ。果実味は透明感に溢れ、キメの細かい酸が調和したエレガントなスタイル。なめらかで幾分軽やかな飲み心地。その上で土壌由来のミネラルが織りなし味わいはクリーンでまとまりが良い。しなやかで率直。品種の個性を生かしながら、より自然にテロワールを上手く体現している。アフターには果実感と心地よいほろ苦さ。合わせるお料理は、仔牛のグリル、白身魚の蒸し煮、海老や蟹・貝料理、シーフードグラタンなど。
2020年6月試飲
ドメーヌ ラファエル サレ
ラファエル サレは5世代にわたるワイングロワーです。ラファエルの祖父であるロジャー サレが「Lyonnais corks」というワインを販売まで手掛け、同時に果実園の経営も営んでいました。そんな中、ロジャー サレが早くに亡くなったのをきっかけに、リンゴと洋梨の栽培と直接販売に専念出来るよう協同組合での醸造を開始します。しかしそれは、自身のワインを生産する目標を抱いていたラファエルとは別の選択でした。
1986年、ラファエルが21歳の時、0.4エーカーのワイン畑と小さな農園を取得し自身のドメーヌをスタートさせます。収穫とワインつくりを始め、1987年には最初のヴィンテージをリリースしました。
1991年までは、平均1.5ヘクタール(3.7エーカー)のブドウを毎年植えました。1992年には現在は妻であるマリリンが加わり経営側をサポート、これによりラファエルはワイングロワーとしての仕事に専念することが出来ました。
現在はマコン ウシジーとマコンに26haの畑を所有するまでに成長を遂げています。リュット レゾネ(減農薬農法)を実践するとともに収量を制限して、新鮮な酸を持つミネラル豊富なワイン「芸術作品」をつくりだしています。生産されるおよそ10万本は、秀逸なマコン ワインとしてフランス国内はもとより世界各国で販売されています。
フィロソフィー
毎ヴィンテージに聞いて学ぶことがあり、活力、伝統、そして現代性を組み合わせることが最高品質を得るために必要不可欠です。情熱をもって醸造を始める前に、シャルドネは畑にある一本一本のブドウの木へ特別な配慮を毎日施します。従って、ラファエルは、介入することによる適応の影響を考慮し、観察に基づき優しい醸造を実践しています。土地を存続させることは、最も崇高な大地に感謝する方法です。
「先祖から地球を受け継いでいるのではなく、子供達からそれを借りているのだ」とはアントワーヌ ド サンテグジュペリのことわざで、心の中で絶えず響いています。観察し、気づき、理解することは、自然とともに毎日を過ごす上での真の喜びです。ラファエルは自身のことをブドウとワインの職人とし、生存するフランスの芸術の代表であると定義しています。
