ドメーヌ ドニ モルテ ジュヴレ シャンベルタン プルミエ クリュ レ シャンポー 2018
ジュヴレ・シャンベルタンの北端に位置する1級畑。北の丘なので1級だが、クロ・サン・ジャックやカズティエと同様、特級に匹敵するとされる。この畑は馬で耕作。色調からして深みがあり、香りはブラックベリーやダークチェリーなど黒い果実が主体。味わいの凝縮感も高く、緻密なタンニンがストラクチャーを構成する。スパイシーな余韻が止めどなく続く。
インポーター資料より
ドメーヌ ドニ モルテ
今日、ドメーヌを運営するのは故ドニ モルテの長男アルノー モルテ。2006年、24歳の若さでこの名高いドメーヌの運営を任されることとなりました。13歳の頃からすでに父の手伝いをさせられていたそうですが、2000年以降、フルタイムで働いています。(メオ カミュゼとドメーヌ ルフレーヴにて研修)
ドメーヌ ルフレーヴで研修したのは自身もわずかながら白ワインを手がけ、ビオディナミにも興味があったため。ルフレーヴで働いた結果、ビオディナミの難しさを理解したといいます。今日、11.2haの畑はきわめてビオロジックに近く、化学肥料、殺虫剤、除草剤には頼らない栽培がとられています。
ドニ時代のドメーヌのワインは、いかにもジュヴレ シャンベルタンらしい、強い抽出と凝縮感をもつワインでした。しかし、息子のアルノーは、抽出が強過ぎるのではないかと父の造るワインに疑問を抱き、2000年にそれを訴えて以降、ピジャージュの頻度を減らすようになったそうです。
醸造法は、原則として完全除梗(2009年のような暑い年は半分くらい全房を含める)のうえ、低温マセレーション。発酵容器はコンクリートタンクを使います。1日1回のルモンタージュと2、3回のピジャージュ。新樽率も父の時代と変わり、以前はほぼ100%新樽熟成でしたが、現在は村名ジュヴレ シャンベルタンで60~70%まで下げています。(熟成期間は18ヶ月)
かつて5つの区画名入りジュヴレ・シャンベルタンを造っていたドニ モルテ。その後、それらをひとつにまとめた「ジュヴレ シャンベルタン メ サンク テロワール」に集約。それを今度は以下の3つのキュヴェに整理しました。アン マトロとオー・ヴェレを中心とするノーマルの村名ジュヴレ シャンベルタン。コンブ デュ デゥシュとアン ドゥレを中心に樹齢70~80年の古木を用いて造られる「ジュヴレ シャンベルタン ヴィエイユ ヴィーニュ」。それに1級シャンポーに隣接した、小石の多い樹齢70年の区画、アン シャンのみから造られる、唯一の区画名付き村名「ジュヴレ シャンベルタン アン シャン」。
アルノーの時代になり、ワインは力強さと同時にフィネスやエレガンスを備えたものとなり、口当たりはまろやかに、喉越しはスムーズに変化しているのは確かです。また、アルノーはマルサネやフィサンなどコート ド ニュイ北部のアペラシオンに関心を寄せ、この地域の畑を増やしており、それらのワインの品質がすこぶる高い。ジュヴレ シャンベルタンに比べてその6割程度の価格で入手可能なマルサネやフィサンは、じつにお値打ちなワインと言えます。