テヌータ ポッジョ イル カステッラーレ パッソ デイ カプリオーリ トスカーナ ロッソ 2019
土壌は鮮新世(約530万年前から260万年前)に形成されたもので、粘土質マールが顕著に見られます。この土壌からは深がありミネラリティの豊かなワインが出来ます。畑は、標高400mの丘陵地に位置し、栽植密度は4000本/haです。気候は典型的な地中海性で、雨は春と秋に集中的に降ります。丘陵地帯の中間部のため風が頻繁に畑を吹き抜け、葡萄を湿気から守り、健全に保ってくれます。気候は基本的に温暖で、葡萄の生育期間は十分な日照が得られます。そのため、葡萄がしっかりと熟すことが出来ます。収穫は手摘み。アルコール発酵はステンレスタンクで26度に温度コントロールしながら10日から12日間行います。
テイスティング コメント
紫がかった濃いルビーレッド。プラムやチェリー、ベリーフルーツの香り。フレッシュかつ野性味に溢れておりスミレや茶葉、スパイスのニュアンスが心地よいアクセント。口に含むとなめらかで丸みのある柔らかなボディ感。果実味と酸味、タンニンとのバランスがよく、十分な濃縮味と適度に酸を感じるフレッシュな飲み口。ジューシーだが甘さを抑えスパイシーなハーブの風味も感じる。ぜひお料理と共にお楽しみを。合わせるお料理は、グリルした肉料理、鶏肉とキノコのソテー、鶏・豚肉のトマト煮、パスタやピッツァなど。
2020年11月試飲(2018年ヴィンテージ)
バロンチーニ家 オーナー: ブルーナ バロンチーニ氏
バロンチーニ家の歴史は、今から約500年以上も前にまで遡ることができます。現在残る昔の系図によると、バロンチーニ家はサン ジミニャーノの地に、1489年から所有権を得たという記録があります。それから何世紀か後、'60年代にジャウレス バロンチーニがトップクラスのワイン造りでの成功を目指し、現在のカンティーナ バロンチーニを立ち上げました。恵まれた土地と家族の協力、先を見越して少ずつ畑を買い足していき、事業は拡大していきました。
娘のブルーナは、父が亡くなった時に医学の道をあきらめ、トスカーナのそれぞれのD.O.C.G.にカンティーナを持つという父の夢を実現するための計画を立てました。現在彼女は畑にいたり、セラーでブレンドしたりと、ワインに携わることをこよなく愛しています。彼女が思い描く理想像は、テロワールに密着した、土地の個性が生かされたワインです。6つのカンティーナを所有し、特定の銘柄に特化した生産者が多いトスカーナでは珍しく、幅広いラインナップを生産しています。少ない人数で多くのカンティーナをコントロールすることで、規模と専門性、多品目でありながら効率的な運営という、相反する点を上手く融合させています。
テヌータ ポッジョ イル カステッラーレ
モンタルチーノのエリアで造られるワインの素晴らしさは、エトルリア時代から広く知られていました。「ポッジョ イル カステッラーレ(丘の上の城跡)」という名前は、この場所の歴史的なルーツを思い起こさせます。畑は9ha。石が多く、南向きです。樹齢は5~10年ですが、建物の裏側は40年です。真夏は40度を越す暑いところですが、標高が高いため昼夜に寒暖の差があり、さらに強い風が吹いて葡萄を冷やします。肥料には馬糞などを使用しています。