ファミーユ ヒューゲル リースリング グロシ ローイ 2011
リクヴィールを見下ろす由緒ある特級畑シュナンブール。5haあるシュナンブールは12の区画に分かれており毎年区画ごとに小さなカゴに分けて収穫し、圧搾後も別々に醸造されます。そのヴィンテージの特徴に沿ってブレンドするべき4~5種類のワインをブラインド テイスティングによって厳選しています。
「グロシ ローイ」とはアルザス地方の言語で“偉大なるテロワール”という意味がありドイツでのグロース ゲヴェックス、ブルゴーニュでのグラン クリュに相当。ヒューゲル家が考える最も高貴で本物の味わい、“シュナンブールの神髄”を表現するべくつくられました。
テイスティング・コメント
グリーンがかった明るいストローイエロー。香りはフローラルかつスパイシーで、メロンや白桃、イチジク、青リンゴ、フレッシュなシトラスのアロマにカルダモンやジンジャー。そして独特ともいえるペトロール香に、僅かなスモークと石、ミネラルのニュアンスが混ざり合う。深み・複雑性を感じるアロマとブーケ。口に含むとなめらかでリッチ。凝縮感のある鮮やかな果実味が広がり上品な酸味が調和。酸度が比較的穏やかで、一体感のあるエレガントなまとまり。ドライ感がある一方で心地よい残糖が感じられる。ボディは中庸、全体的に丸みを帯び中間部から厚みが増していく。オイリーなテクスチャー、果実とスパイスがぎっしりと折り重なる甘美なる余韻が印象的。合わせるお料理はシーフード、ローストチキン、クリーム系料理、天ぷら、子牛のフレンチラックなど。
2021年2月試飲
ファミーユ ヒューゲル
ヒューゲル社は1639年、大西洋からの気候の影響を受けない大陸的な栽培地であるアルザス地方リクヴィールの街で創業。これまで12代360年以上にわたって「ワインの品質は、100%ブドウそのものによる」という黄金律を守り続け、ブドウ栽培とワイン造りの歴史を刻んできました。各々の品種、ヴィンテージの特徴を現わすジェネリック ワインを始め、最良の区画から厳選され最良の収穫年のみ造られるジュビリー、遅摘みのヴァンダンジュ タルディヴ、貴腐粒選りのセレクション ドゥ グラン ノーブルなど高品質なラインアップを誇ります。フランス国内の最高級レストランにリスティングされているのをはじめ、その名声は世界に知られるところとなり、現在、120カ国に輸出されています。
リクヴィール: 最も高貴なワイン産地の一つ
中世の時代からリクヴィールは「最も高貴なワイン産地の一つ」として名を知られてきました。ヒューゲル家はこのリクヴィールに25ヘクタール以上も葡萄畑を所有し、そのほぼ半分がグラン クリュ クラスのものです。そして、化学肥料を使用しない、過剰な収穫をしない、平均樹齢が30年である、余分な房を落とす、常に手摘みで収穫を行うという、これらの条件全てが高品質のワインをつくりあげるのです。
地域内で最高の葡萄畑
ヒューゲル家では自社所有の畑に加えて、100ヘクタール以上もの畑で栽培を行っている葡萄栽培家達と長期にわたって契約し、葡萄のみを購入しています。アルザスで最高の村々の栽培家の熟練した技術がヒューゲルの高品質ワインづくりに貢献しているのです。むろん彼等の葡萄も計画に沿って手摘みで収穫されます。
ヒューゲル家の黄金律
「ワインの潜在的な品質は100%葡萄そのものにある。」
葡萄はリクヴィールの中心にあるヒューゲルの醸造所に到着するやいなや、厳しい品質基準により選別されます。圧搾機にはポンプではなく、重力を利用して容れられ、ゆっくりとプレスされた葡萄の第一搾りの果汁のみがこの有名なイエロー ラベルに見合うものとして大切に使用されます。各々の葡萄の特徴と品質は常に重んじられ、あるヴィンテージで不十分な出来だと判断された葡萄は一部或いは全て廃棄されるか又は、バルク・ワインとして他の醸造家に売りに出されます。
伝統的醸造法と超現代的技術
ヒューゲル家のセラーはそのほとんどが保管状態の良い16世紀の建物の地下につくられており、セラーには1世紀以上も前の樽(ギネスブックにものっているかの有名な1715年のセント カトリーヌ)も眠っています。これらの伝統を徹底して尊重しながらも、発酵時の温度調節、瓶詰め作業の機械化等には、最新の技術を取り入れています。全てのワインはそれぞれの製造過程に於いてヒューゲル家のメンバーによって管理されています。瓶詰め後最低でも2年間セラーで寝かされ、比類なき品質チェックを終えた後、ラベルが貼られ出荷されます。