グザヴィエ ジェラール サン ジョセフ ル ブランシャール 2019
醸造・熟成: ステンレスタンクで発酵、バリックで12ヶ月熟成(新樽20%)
テイスティング コメント
紫がかったルビーレッド。香りは鮮やかなフルーツのアロマが引き立ちラズベリーやブラックベリー、カシスのアロマとスミレ、ドライハーブ、ブラックペッパー、ミネラルのニュアンスが混ざり合う。深みがあり複雑、香ばしいオークの香りアクセント。口に含むとシームレスで濃厚な果実感。エネルギッシュでありながらクールさも持ち合わせ、たっぷりとした果実味の中に純粋さと、格上ワイン“コート ロティ”のようなフィネスさえ覚える。表現が豊かでしなやか。ミネラル感が全体を引き締め、果実とモカのようなコクと香ばしさがアフターに続く。合わせるお料理は、赤身肉のグリル、鴨肉のコンフィ バルサミコと赤ワインソース、ジビエ、黒酢酢豚など。
2021年5月試飲
グザヴィエ ジェラール
北ローヌのライジングスター!
2013年にファーストリリースするやいなやワイン アドヴォケイト誌が「傑出したワインをつくる若い造り手」と称賛!
コンドリュー村にワイナリーを構えるグザヴィエ ジェラールは1980年にピエール ジェラールによって設立された小さな家族経営のドメーヌです。2013年よりピエールの息子グザヴィエが二代目当主として指揮を執り、ドメーヌに参画したのは2004年からになります。オフシーズン毎に世界中のワイナリーを周って研鑽を積んだ彼は、オーストラリア、ニュージーランド、カリフォルニア、南アではかの有名なブーケンハーツでアシスタントワインメーカーを務め、また国内やアルザス、ブルゴーニュ各地でも修業しました。
約10年に及ぶ他ワイナリーでの経験を経て、満を持して2013VTのコート ロティを初リリースするや否や、ワイン アドヴォケイト誌で「傑出したワインを作る若い作り手」と称賛され、その後2015VTのコート ロティでは、同誌から「ドメーヌ史上最も洗練されている」や、デカンター誌の北ローヌ パネルテイスティング(マスター ソムリエやマスター オブ ワインがブラインドで行う)では最高得点のうちの一つである97点をたたき出すほどに。これ以降、国際市場での人気に火が付き世界中で引っ張りだこ、各国アロケーションが少なく、欲しくても買えない人続出という状況が続いているライジングスターとなりました。
父親から受け継いだ畑は7.8haでコンドリューとコート ロティ、サン ジョセフに広がります。コート ロティにはランドンヌやフォンジャンなど珠玉の区画を含んでおり、これらは北ローヌで最も高額かつ人気の高いギガルやジャメのコート ロティのバックボーンを作っている区画で、仮にこれがブルゴーニュだったならまず間違いなくグラン クリュに相当します。そんな区画をグザヴィエはコート ロティとして遥かに手ごろな価格でリリースしているのだから、引く手あまたになるのはごく当たり前の流れです。
畑はリュット レゾネで栽培、機械耕作ができない程傾斜が急なため全て手作業で行われます。白では大樽、赤ではステンレスタンクを使用してアルコール発酵、マロラクティック発酵を行いキュヴェ毎にバリック、デゥミ ミュイ、フードルなど樽のサイズを変えて熟成させます。テロワールとヴィンテージの個性を反映したワインを意図し、ブドウ一つ一つのポテンシャルを最大に発揮させる彼のワインはピュアな果実と美しい酸、はっきりとしたミネラルが見事なバランスで支えあっています。
「2013年から指揮を執るグザヴィエのワインはますます力をつけている」とデカンター誌から評価を受け、ジャンシス ロビンソンからは「将来有望の若手で、見逃してはいけない」とポテンシャルの高さを証明。北ローヌのライジングスターであるグザヴィエ ジェラール。2013年のファーストリリース以降、世界市場で人気を巻き起こし、愛好家をうならせるワインを世に送り出しています。今後の進化にますます目が離せない、要注目の生産者です。