ボデガス ロペス クリストバル クリアンサ 2016
醗酵: ステンレスタンク、ステンレスタンクにてマロラクティック醗酵
熟成: オーク樽熟成 12カ月(フレンチオーク80%、アメリカンオーク20%、新樽比率33%)/瓶熟成 12カ月
評価
2016VT ギーア ペニン: 91点獲得
テイスティング コメント
紫がかったエッジの濃いガーネット。熟したブラックベリーやラズベリーにオレンジ、スミレのアロマ。そしてバルサミコ、スパイス、タバコ、上品なオークのノートが混ざり合う。味わいはしなやかで柔らかに広がる豊かな風味。非常にジューシーで、エキス分に富んでおり、美しい酸が過度な甘さを感じさせずエレガントなスタイルに仕上げている。凝縮感がありながら艶っぽくなめらかな舌触りが好印象、熟したタンニンが心地よい。バランスのとれたフルボディ。余韻も長く楽しめ、果実とオークの要素が綺麗に溶け合っている。合わせるお料理は、ラムチョップ、ジビエ、赤身肉料理、ハード系チーズなど。
2021年7月試飲
ボデガス ロペス クリストバル
完熟したブドウから造られる、重厚でやわらかなリベラ デル ドゥエロ
農業エンジニアであったサンティアゴ ロペス氏が、1980年代からいくつかの畑にブドウを植え始めたことが始まりです。一方、サンディアゴの妻ロラの実家クリストバル家は長い伝統を持つブドウ栽培農家であり、それら二つを合わせて1994年にボデガス ロペス クリストバルが誕生しました。現在、栽培は主にサンティアゴが、醸造は息子のガロが担当し大規模生産を避け、高品質ワインに特化するため家族で管理しています。セラーは祖父が所有していた場所に位置し、建物をリニューアルして今では現代的なセラーとなっています。醗酵室はステンレス槽78万リットル分の許容量をもち、熟成室は600樽分保管するスペースがあります。
家族で育むワイナリー
ワイナリー名: 創業者夫婦の名字から
創業者のサンティアゴ ロペス氏とその妻ロラ クリストバルそれぞれの名字を取り「ロペス クリストバル」としています。ロペス氏が開墾した畑とブドウ栽培農家として長い伝統ある妻ロラの実家の畑に敬意を表しています。
大量生産ではない高品質のワイン造り
ボデガス ロペス クリストバルはD.O.リベラ デル ドゥエロにある家族経営のワイナリーです。ここでは大量生産ではなく、高品質ワインを造り出すことに重きを置かれています。
丁寧に栽培
60haの自社畑はワイナリー基本であり、丁寧に世話が行き届いています。リベラ デル ドゥエロ中部のロア デ ドゥエロ周辺の村にいくつかの区画を所有しており、土壌は区画により石灰岩、泥質、砂利質の土壌が入り混じり、それがワインに素晴らしい複雑さを与えています。ブドウは95%がテンプラニーリョ、5%がメルロで、ごく少数のアルビーリョ(土着の白ブドウ)も所有しています。平均収量は30-40hl/ha、収量を抑えるために時にはグリーン ハーヴェストを行います。また、除草剤は使用せず、畑を耕すのみに抑えます。収穫は必ず手摘みで行いブドウは小さなケースに入れられます。その後選果台に運ばれ、適さない実は丁寧に取り除かれます。決してブドウやワインを他の生産者から購入せず、自社ワインの品質維持に努めています。
ワイナリーでは、ワイン造りにおける技術と同じように畑の手入れにも重きを置いています。このことから、全ての自社畑はブドウの質が確保されるように特別な地区に植えられています。収穫前の7月から8月は収量が多すぎると判断したときは収量制限が行われます。収穫は全て手摘みで行われ、ダメージを与えないよう小さな箱に集められます。
近代的で清潔なセラー
収穫が済んだ箱はセラーに運ばれ、選果台に乗せられレベルに達しない実は除かれます。その後除梗されたブドウはステンレスの発酵槽に入れられ、温度管理されながらアルコール発酵が進められます。アルコール発酵は全て自然酵母による醗酵で、温度は常に28℃に保たれます。
醗酵後は澱引きされワインはML醗酵に移ります。その後清澄されたワインは、酸化を防ぐためポンプ式ではない方法で樽に移されます。熟成にはアメリカンとフレンチオーク樽が使われ、オーク樽由来のタンニンとブドウ由来のタンニンを結合させていきます。樽は温度14～16度、湿度75%に保たれた場所で保管され、ボトリング後も同じセラーで数カ月熟成を経ます。
単一畑にこだわる
ワイナリーでは「単一畑」というコンセプトを全てのワイン造りにおいて大切にしています。なので、それぞれのワインはそれぞれの畑から、同じ土壌のブドウのみから造られており、異なる区画(土壌)のブドウをブレンドして造られてはいません。
