ドメーヌ ラフージュ オーセイ デュレス ルージュ 2018
フレッシュで濃縮味のある果実味。タンニンはシルキーながらテンションをしっかりと出しています。
テイスティング コメント
艶のあるルビーレッド。カシス、プラム、ダークチェリーなどの果実と、牡丹、赤紫蘇を想わせるフローラルなアロマ。そしてリコリス、僅かなスモークと木材、ミネラルのニュアンスが重なり合う。アタックはソフトでしなやか。口に含んですぐに上質なそれとわかる一体感・バランスの良さは流石で、スタンダートにおいても妥協がなく長い歴史と伝統で培われた技術は同アペラシオンの中でも群を抜いている。ミディアムからフルボディで、質感はビロードのようになめらか。派手さは無いが奥床しく、味わい深さがある。合わせるお料理は、白身の肉料理、シャルキュトゥリ、ハーブを使ったパスタなど。
2021年11月試飲
ドメーヌ ラフージュ
250年以上の伝統が生き続けるオーセイ デュレスの老舗ドメーヌ
ラフージュ家は5世代に渡りオーセイ デュレスにブドウ畑を所有する一族です。1765年に先祖のフランシス ラフージュが始めて以来、ワイン造りの伝統が生き続けています。
この数十年でドメーヌは着実に拡大し、今日では12ヘクタールの畑を所有するまでに。現在は、ジャン、その息子で現当主のジル、ジルの息子マキシムの3世代で運営されています。主に、オーセイ デュレスのヴィラージュの白、赤、1級、そして1ヘクタールのムルソー、1ヘクタールのポマールを生産しています。何世紀も前から、街の中心に位置する古い建物に設備を構えていましたが、2016年、古い樽用のセラー、在庫の保管場所、出荷のための作業場、白・赤ワインの醸造所の醸造設備を一揃い新設しました。これにより現在の仕事をより快適に、合理的に一つの機能的な場所で行えるようになり、新施設で丹念に造られるワインは、昨今の品質的な要望にしっかりと応えることができるように。オーセイ デュレスのワイン造りに情熱を持って取り組み、素晴らしい品質のワインを生み出しています。
畑とセラーの全ての仕事は自らで行います。栽培は基本的にリュット レゾネ、もしくはリュット ビオロジックを実践。畑での作業を大切にし、最も傾斜のある丘で土壌を耕し、草を刈り、定期的に剪定します。また古木も多く、最も古いもので90年を超えるものも。古木からは高品質なワインが、少量ですが定期的に造られています。
白ワイン
ブドウは収穫後すぐにポンプ式のプレス機でプレス。ジュースはタンクに入れ24時間かけてデブルバージュし、翌日樽に移されます(20%新樽)。涼しい環境の中で、約1か月間アルコール発酵が行われます。ワインは1年樽で過ごし、冬に軽いバトナージュを行い、マロラクティック発酵が自然に起こります。1年熟成後、各キュヴェはそれぞれ澱引きし、アッサンブラージュしてタンクに入れ、同区画の新樽、古樽のキュヴェを均一化させます。軽く清澄とろ過をかけ瓶詰します。
赤ワイン
収穫されたブドウは傷付けないように小さなケースを使用し、丁寧にセラーへ運ばれ、手作業で選別を行います。ブドウはほぼ100%除梗しますが、1級では、10-20%全房を使用することもあります。そして完全オープントップの発酵槽に移されます。樽熟成は1年(25%新樽)、マロラクティック発酵はその間に行われます。1年後、それぞれのキュヴェは澱引きされ、さらに熟成させます。最後の澱引後、約15ヶ月後に清澄・濾過をせずに瓶詰めします。