バローネ コルナッキア トレッビアーノ ダブルッツォ スペリオーレ 2022
アブルッツォ州を代表する品種、華やかでクリーンな果実味
「エノログのゴッフレード アゴスティーニのアドバイスを受けながら、集約があり、果実も綺麗でリッチなスタイルを目指しています。一番に考えたのはクリーンな味わい、二番目は香りの強さ。口に含んだ時のインパクトです」とフィリッポは話していました。他の生産者と違う点は、樹齢の古い葡萄樹(平均樹齢80年)を使っていることで、収量も大変少なく、濃縮度も高くなります。また、他の多くの生産者は平地の畑ですが、コルナッキアは標高240mの丘陵地帯で、塩を含む石灰岩質土壌です。発酵前に水平式発酵タンクに入れ、8度でスキンコンタクトを8~12時間行います。垂直タンクに移し、16~18度に温度管理しながら12~14日間発酵させます。その後4ヶ月澱と共に寝かせ、この間バトナージュを行います。
テイスティング コメント
輝きのあるイエローに、僅かにグリーンのトーン。香りはアプリコット、パイン、メロン、リンゴの花、カモミール、そしてミネラルのノート。力強くフルーティーで洗練された趣がある。味わいは爽やかで果実味が豊かに広がり、活きき活きとした酸が全体をバランスよくまとめ上げる。硬質なミネラルのニュアンスを感じつつ柔らかな飲み心地が好印象。合わせるお料理は、サラダ、シーフード 白ワイン蒸し、アクアパッツァ、天ぷらなど。
2021年12月試飲(2020年ヴィンテージ)
バローネ コルナッキア
ヒュー ジョンソン ポケット ワイン ブック2017: 優良生産者として掲載。
100%コッリーネ テラマーネ D.O.C.G.の指定区域から
コルナッキア家が所有する畑は全てモンテプルチアーノ ダブルッツォ コッリーネ テラマーネD.O.C.G.に指定された区域に入っています。アブルッツオ州全体からD.O.C.G.に認定されたエリアは、北部の丘陵地のみ。このことからもコルナッキア家の所有する畑がとても良いことが分かります。また、コルナッキア家がD.O.C.G.に申請するのは、所有する60~62haの内、最良の5haのみです。
世代交代による改革で、伝統的なアイデンティティを残しつつ、高いエレガンスを追求
ピエロ コルナッキアから、カテリーナとフィリッポへと世代交代をして、ワイン造りにさまざまな改革が行われました。
主な変更点は、
- ワインは、温度管理して、マセラシオンの期間を長くした。またデレスタージュにより、タンニンがエレガントで滑らかになった。
- ロータリーファーメンターを導入した。内部にプロペラが付いており、マストをゆっくり回し、常に果帽をワインと接触させる。白はスキンコンタクトに使用。
- コンサルタントのアゴスティーニのアドバイスで、全ての工程で厳しい手順を決める。タンクや樽からの分析をより多く行い、それぞれに合ったブレンドする。
- 新しい密閉式のプレス機、フィルターシステムやボトリングラインを導入。
飲み頃になってから出荷
日本に輸出するワインは、意図的にリリースを遅らせ、カンティーナでボトル熟成をしています。生産者にとっても、弊社にとってもリスクのある方法ですが、コルナッキアのような伝統的なスタイルのワインには、ボトル熟成が必要だと考えるからです。