カーサ ヴィニコラ ニコレッロ ランゲ ロッソ パシア 2006
醗酵: ステンレスタンク(25ー28度)/主醗酵後、マロラクティック醗酵
熟成: オーク樽熟成 24カ月(バリックとハンガリー産5200Lの古樽)
テイスティング コメント
オレンジがかったエッジ、艶のあるガーネット。プラムやダークチェリーの香りと、シナモンやナツメグなどのスパイスの香り。そしてリコリス、タバコ、タールのニュアンスもあり熟成による複雑さが表れている。口に含むとなめらかで調和のとれた酸に、溶け込んだタンニン、力強くしっかりとした構造をもつ。15年もの熟成を経ても尚、瑞々しさを保ち続けブレない芯の強さはお見事。価格はなんと2000円程(!?)で、格上のキュヴェや或いは良質なネッビオーロを彷彿させる。上品で後味が良い。合わせるお料理は、鶏肉の煮込み、牛肉のタリアータ、牛肉のたたき、牛タンのシチューなど。
2022年1月試飲
カーサ ヴィニコラ ニコレッロ
バローロの歴史と伝統、そして土地から生まれる味わい
「ニコレッロ」社の歴史は古く、1900年初頭、ワイン造りの伝統が根付いたピエモンテ州のランゲとロエロの丘陵にワイナリーが設立されました。とても勤勉で生真面目、先祖代々ブドウ農家だったニコレッロ社のオーナー、カゼッタ氏はこの地の気候・土壌・ブドウを熟知しており、ワイン造りと自然環境への配慮、ブドウの選別には常に心を砕き、より自然なワインをつくる為に熱心に技術革新と設備投資を続けています。
また、「熟成されてこそ、ネッビオーロは真の実力を発揮する」という信念をもとに、タンニンの強い品種だからこそ大樽でゆっくり熟成させるという伝統的製法にこだわってきました。ワインは飲み頃になるまで出荷はされず、飲み頃が過ぎたものについては販売を行わないと強い信念をもっています。
ニコレッロのワインには常に強烈な情熱が感じられ、栓を開けた瞬間にその味・香り・ニュアンスの虜になってしまいます。このランゲ&ロエロ丘陵の小さな奇跡と知性が詰まっていると言っても過言ではない、彼らのワインをどうぞご賞味ください。