ドメーヌ ティエリー モルテ ジュヴレ シャンベルタン 2020
20箇所以上の異なる区画をアッサンブラージュした村名ジュヴレ シャンベルタン。黒い果実や赤い果実のアロマに甘草のタッチ。しっかりとしたストラクチャーはさすがジュヴレ シャンベルタンである。若いうちはカラフに一度移して供したい。サーロインステーキやジビエとともに味わいたい。
インポーター資料より
ドメーヌ ティエリー モルテ
ティエリー モルテは故ドニ モルテの弟にあたります。兄弟ふたり、父シャルル モルテの元でワイン造りをしていましたが、92年にシャルルが引退したため、4haの畑を譲り受けて独立しました。今日その面積は7.3haまで拡大しています。ドニ モルテのようにグラン クリュをもたないため、いささか控えめな印象は拭えませんが、ブドウ栽培、ワイン造りはしっかりしており2007年からビオロジック栽培に移行しました。
このドメーヌで面白いのがブルゴーニュACやパストゥグランにアリゴテ。ディジョンのすぐ西にあるデという村に畑があります。かつてはディジョン周辺にも多くのブドウ畑がありましたが、宅地化が進み、そのほとんどがなくなってしまいました。このデには、ドニ モルテも畑をもっています。
村名はマルサネ(白のみ)、ジュヴレ シャンベルタン、シャンボール ミュジニー。ジュヴレ シャンベルタンにクロ プリウール、シャンボール ミュジニーにボー ブランの1級畑も所有します。
赤ワイン造りは100%除梗。4〜5日間の低温マセレーション。コンクリートタンクで発酵を行い、1日2回のピジャージュ。樽熟成はアペラシオンに応じ、新樽率は最大でも50%。16ヶ月の熟成を行います。ジュヴレ シャンベルタンのドメーヌは総じて新樽率が高く、熟成期間も長めですが、きわめて理性的な数値に抑えています。
ティエリー モルテのワインはドニ モルテのそれに似て、果実味のふっくらした味わい。どのアペラシオンでも水準の高いワインを造っていますが、知名度のより高いドニ モルテの陰に隠れて割りを喰っている感が否めません。比較的値付けの高いジュヴレ シャンベルタン在所のドメーヌの中では、コストパフォーマンスにとても優れた造り手といえるでしょう。