ボーンシェーカー オールド ヴァイン ジンファンデル ローダイ 2020
樹齢60年以上の樹から収穫される小ぶりな房の ブドウから造られ、凝縮感溢れるジンファンデル。60%のワインがオーク樽で13ヶ月熟成。リッチでス パイシー、そしてジューシーな極上ワイン。
テイスティング コメント
濃いルビー / ガーネットの色調。熟したブラックチェリー、ブラックベリー、カシス、レーズンの香り。加えて甘草やシナモン、トーストのノート。バニラやチョコレート、ほのかにジャムっぽいニュアンスも感じる。味わいはなめらかで濃厚。しなやかなタンニンのバランスが素晴らしく、円やかな酸味、飲み心地がスムーズで豊かさを感じる。力強い味わいながらシームレスな質感、溶け込んだ樽感が余韻まで残る。
合う料理 牛・ラム肉のロースト、ラムチョップ、ジビエ、焼き鳥、ハンバーグなど。
2024年8月試飲
ボーンシャーカー
ボーンシェーカーはハーン ファミリー ワインズのブランドです。
1840年代にカリフォルニアで始まったゴールドラッシュ。世界中から一攫千金を狙った人々がカリフォルニアを目指しました。帆で覆われた馬車はガタガタと乗り心地の悪い乗り物で骨まで揺れると「ボーンシェーカー」と呼ばれていました。そんなボーンシェーカーに揺られ開拓精神あふれるパイオニアの一部がブドウの苗を持込み、その後そのブドウがジンファンデル種だと言う事がわかり、長くロダイのエリアで栽培され、今ではジンファンデルの首都と呼ばれるようになりました。
そのオールド ヴァインで造られたワインがこのボーンシェーカーです。ラベルには金鉱を採掘するのに使ったシャベルやトレーが描かれ、当時のパイオニア精神あふれる移民のスピリットが込められています。
このオールド ヴァイン ジンファンデルは歴史あるアルボール ヴィンヤードとフェイサム ランチの畑のブドウです。二つの畑はロダイAVAのサブAVAであるモークラム リヴァー AVAにあり、アメリカのどの地域よりもオールド ヴァイン ジンファンデルが多く残っているエリアです。長い歴史を生き抜いてきた株造りのジンファンデルは砂質ローム層の水はけの良い土壌に深く根を張り、自然と収量の減少した樹齢60-100年のジンファンデルです。
ロダイAVA は、日中暖かく、朝夕はサクラメント リヴァー デルタから吹いてくる冷たい風の影響で 気温の下がる地中海性の気候で、凝縮感のあるジンファンデルが育つ素晴らしい AVA の一つです。この土地は高い評価を得ているサステイナブル ファーミング プログラム「ロダイ ルール」の認証を得ています。これらの畑は、生物多様性を保ち、土壌と水のコンディション、回りのコミュニティや従業員の待遇を改良する活動を実践しています。
ハーン ファミリー ワインズ
1970 年代にドイツ系スイス移民のニッキーとガビー ハーン夫妻が設立したワイナリーです。当初、カベルネを植樹し、ワイン造りを始めましたが、寒流の流れる太平洋や海底深く冷たい海水を湛えるモントレー湾の影響を受けるこの地域特性から、1980年代に入りより冷涼な環境で力量を活気するピノ ノワールとシャルドネに改植しました。1988年、この地域のポテンシャルを確信したニッキーは、サンタ ルシア ハイランズ(SLH)を AVA に認定してもらう活動を始め、遂に1995年にAVAに認定されました。現在、サンタ ルシア ハイランズはピノ ノワールを筆頭に高級ワインの名醸地として広く知られています。
今日、ハーン ファミリーはモントレー カウンティに6つの自社畑を所有し、SLHに4自社畑260ha、その南に広がるアロヨ セコAVAに2自社畑184haの畑、合計444haの自社畑を所有しています。この内140haはピノ ノワールが植えられ、SLH全体のピノ ノワールの畑の12%を占め、一番のシェアーを持つワイナリーです。また、この地域では一番豊富なクローンの種類を持ち、現在21の異なるピノ ノワールを栽培しています。
多様性のある土壌、気候、斜面の向きによる日照量、クローンの組み合わせが他には真似のできない素晴らしいピノ ノワール造りを可能にし、そのピノ ノワールはそれぞれの自社畑のテロワールの個性を表現しています。この地域では、カリフォルニアの他のブドウ栽培地域より約25日生育期が長くなり、その結果ブドウは豊富なフレーヴァー、深み、骨格等を持ち合わせ、凝縮感のある素晴しいワインを生み出します。