ヴェレノージ ロッソ・ピチェーノ・スペリオーレ・ブレッチャローロ 2013
スペリオーレが生産されるのは、特別な微気候と土壌を持ったアスコッリ・ピチェーノ地方の限られた地域です。ヴェレノージは、このスペリオーレの将来性、可能性を、注目を集める以前から信じて、伝統を守りつつ現代の解釈を通して、上質のワインを作り上げる努力をしてきました。その結果はこのワインの何年も保つしっかりしたボディと、オーク樽での熟成による柔らかく心地よい味わいにしっかり感じ取ることができます。ロッジョとゴールドに使った1年樽を使い、12ヶ月間熟成しています。
【テイスティング・コメント】
紫を帯びたやや濃いルビーレッド。輝き・深みがあり、粘性は中程度よりやや高め。香りにはカシスやラズベリー、ブルーベリー(ジャムやコンポートのような甘い果実香)、華やかなスミレ、ラベンダーのアロマ。ローズマリーやスパイシーなオークの香りをアクセントに鮮烈な芳香が鼻腔をくすぐる。他にナツメグやバニラ、ビターチョコ、ミネラルのニュアンス。アタックはソフトでなめらか。豊かな酸に支えられたジューシーな果実味が伸びやかに口中を満たす。旨みが凝縮していてエキス分が充実、キメ細かなタンニンが溶け込んでいる。しっとりとしたまろやかな口当たりで酸の余韻が心地よい。アフターの持続性もあり、果実のフレーヴァーと香ばしいオークのビター感。全体に柔らかく、バランスのとれたミディアムボディ。ホールトマトをつかった煮込み料理や牛肉の赤ワイン煮込み、トマトソースを使ったパスタやピッツァなどとお楽しみを。
■ヴェレノージ
ヴェレノージは、イタリアのアドリア海沿岸のほぼ中心に位置するマルケ州のアスコッリ・ピチェーノ地方でワイン造りを行う、注目を集める生産者です。父の自家用のワイン造りを小さい頃から手伝っていたエルコレが、抑えきれない情熱とともに始めたワイン造りは徐々に拡がり、現在では105haもの葡萄畑となりました。かつては「無口な職人エルコレ」というイメージでしたが、今は20名の若いスタッフが協力して品質向上に努めるチームとなっています。エルコレはテイスティングやワインの総合管理を行い、個々のワインには担当者がいて、全ての決定はスタッフ全員で行っています。
2002年6月から、トスカーナ出身のトップエノロゴ、アッティリオ・パリをコンサルタントに迎えました。かの著名なワイン評論家ロバート・パーカー Jr.は「ワインアドヴォケイト、152」で、アッティリオ・パリの参加について『重要な動き』として言及し、『マルケ南部のリーダー的生産者となりつつあることを確信している。』と書いています。
日当たりのよい斜面の畑から注意深くデリケートに栽培された葡萄を、各ワインのタイプにとって、最もアルコール含有量が適当となる糖度の時期に収穫します。また、ワインへの醸造は生産サイクルの重要なプロセスです。畑での作業の結果を十分生かすため、コンピュータ管理された温度コントロールした醸造方法、ソフトでデリケートなダメージをもたらさないプレス、ワインの種類によって様々なサイズや種類のステンレスタンクやオーク樽を使い分ける熟成が、色、味、ブーケ、アフターがパーフェクトなバランスの品質につながります。
ロッソ ピチェーノの最良の生産者として掲載
エルコレのワインはすでに国内外で高く評価され、ヒュー・ジョンソンの「ポケットワインブック」ではロッソ ピチェーノの最良の生産者として、イタリアワインのガイドとして名高い「ガンベロ・ロッソ」でも好評価を得ています。ほとんどのイタリアワインが集う展示会ヴィニタリィの品評会や、その他国内外の品評会でも毎年のように受賞しています。
