スターク コンデ ポストカード シリーズ カベルネ ソーヴィニヨン 2019
発酵: ステンレス タンク発酵(MLFは50%をステンレス、50%をオーク樽にて行う)
熟成: 30%フレンチ オーク樽 / 70%アメリカン オーク樽(新樽比率30%)
テイスティング コメント
紫がかった濃いルビー。粘性は高め。香りにはカシスやブラックベリー、ミント、クローブやブラックペッパーなどのスパイスが混じり合い、スモーキーなオークの香りがアクセント。バニラ香はやさしくコーヒーやココア、トーストなどの香ばしさ、マッシュルーム、皮革、土、ミネラルのニュアンスが複雑性を与える。アタックはソフトでなめらか。果実味は豊かで甘いタンニン、上品な酸味が調和。口当たりの良いしっとりとした舌触りでそれぞれの要素が溶け込んでいる。熟した果実とオークのスパイスが絶妙のハーモニーを奏でており、肉付きが程よく、力強さと温かみを備えている。余韻に果実とオークのフレーヴァー、合わせるお料理は赤身肉のロースト、焼き肉やすき焼き、トマトソースのパスタ、ソースを使った野菜いためなど。
2016年4月試飲(2014年ヴィンテージ)
スターク コンデ ワインズ
南アフリカのトップワイナリーの一つ、ニール エリスへブドウの供給を行ってきたホセ コンデ氏が1998年に立ち上げた自身のブランドです。最初はたった6樽、プレス機さえ無い為足ふみによるプレスからワイン造りを開始。このワインがその年のワインショーでトロフィを受賞し、いきなり南ア トップカベルネに選ばれました。2009年にはNYタイムスでカベルネ2003が南ア産トップカベルネ10本の1本として紹介されています。蔵の規模は小さいですが、ステレンボッシュの多彩なテロワールを表現させ、手作業をモットーにブドウ栽培・ワイン造りを重んじています。
洗練されたエレガントなタンニンや、ナチュラルな酸味などの特性を持つブドウを産み出す産地で、ブディックワイナリーがひしめき合うステレンボッシュの銘醸地にスターク コンデ ワインズはあります。約250haの区画を所有し、そのうちの40haがブドウ畑です。90年より畑の本格的な改良を行い、より良いクローンや品種に植え替えを開始。畑を幾つものブロックに分けて管理し、異なった微小気候を利用した栽培を実践しています。ステレンボッシュの中では冷涼な産地として知られ、夏には強い南東風が吹き、ブドウの木の病気を予防する他、収穫高を抑え良質なブドウを育んでいます。
神の申し子、独学でワイン造りを学んだ天才醸造家
南ア屈指の醸造所ニール エリスの共同経営者を義父に持つ、アメリカ生まれの元アートデザイナー。ほぼ独学でワイン造りを学び、ファーストヴィンテージで南アトップワインを産み出した神の申し子とも言える天性の持ち主。自身のブランド『スターク コンデ』以外にもマン ヴィトナーズの共同経営者としてコストパフォーマンスに高いワインを世に送り出しています。
テロワールに忠実に、ブドウの本来持っている特長を素直に表現させたワイン。そして、人工的では無く、モダンで清潔感を併せ持ったワインが理想のスタイルです。醸造家として、工芸品という考え方に関心を持っており、ワインメーキング(ブドウ栽培も含め)は追求すれば一種の工芸品だと考えます。