カーサ ヴィニコラ ニコレッロ ロエロ アルネイス ヴィーニャ ポディオ 2012
醗酵:ステンレスタンク醗酵
熟成:オーク樽熟成 12ヶ月(225L、新樽比率50%)/瓶熟成 6ヶ月以上
テイスティング コメント
黄金がかった淡い麦わら色。粘性は中程度。香りにはアプリコットやピーチ、オレンジを思わせる果実香に白い花、蜜、ホワイトペッパー、アーモンド、ナッツオイル、鉱物、ほろ苦いミネラルのノート。エキゾチックで芳醇な果実のアロマ。樽熟によるやさしいバニラの香りが包み込むように広がる。アタックはソフトでなめらか。ミネラルを含むボリューミーな果実味で、熟成によるまろやかな酸味が調和。膨らみ豊かなボディをもつ立体的構造、たっぷりとした旨みとともに未だフレッシュな酸が口中を駆け巡る。口当たりこそソフトだが充実したコクとアルコール感を備えており、味わいはドライ、エレガントな余韻が続く。合わせるお料理は前菜、魚介類を中心とした料理、茸とチーズのリゾット、豚しゃぶなどがオススメ。
2016年6月試飲(2010年ヴィンテージ)
カーサ ヴィニコラ ニコレッロ
バローロの歴史と伝統、そして土地から生まれる味わい
「ニコレッロ」社の歴史は古く、1900年初頭、ワイン造りの伝統が根付いたピエモンテ州のランゲとロエロの丘陵にワイナリーが設立されました。とても勤勉で生真面目、先祖代々ブドウ農家だったニコレッロ社のオーナー、カゼッタ氏はこの地の気候・土壌・ブドウを熟知しており、ワイン造りと自然環境への配慮、ブドウの選別には常に心を砕き、より自然なワインをつくる為に熱心に技術革新と設備投資を続けています。
また、「熟成されてこそ、ネッビオーロは真の実力を発揮する」という信念をもとに、タンニンの強い品種だからこそ大樽でゆっくり熟成させるという伝統的製法にこだわってきました。ワインは飲み頃になるまで出荷はされず、飲み頃が過ぎたものについては販売を行わないと強い信念をもっています。
ニコレッロのワインには常に強烈な情熱が感じられ、栓を開けた瞬間にその味・香り・ニュアンスの虜になってしまいます。このランゲ&ロエロ丘陵の小さな奇跡と知性が詰まっていると言っても過言ではない、彼らのワインをどうぞご賞味ください。