カ・ルガーテ ソアーヴェ・クラシコ サン・ミケーレ 2015
16〜18度に保ったステンレスタンクで、8〜12日間発酵します。一般的ながぶ飲み用ワインのイメージとは対照的に、味わいの凝縮度が高く、さわやかなソアーヴェの特徴が感じられつつも、しっかりと味わえるスタイルとなっています。
【テイスティング・コメント】
黄金がかった麦わら色。粘性は中程度からやや低め。香りには新鮮な柑橘類やカモミールなどのフローラルなアロマの中にピーチ、洋梨、リンゴを思わせる豊かな果実香。次第に蜜のような甘さが現れるも、続くハーブやトマトの葉、鉱物的なミネラルの香りが爽やかさをもたらす。オイリーなニュアンスがありやや複雑、洗練された趣がある。アタックは爽やかでなめらか。ミネラルを伴う凝縮した果実感、キリリと引き締まった酸とのバランス。構造がしっかりとしており、スパイスが効いた(甘さを抑えた)ドライな仕上がり。アーモンドのようなコクと、ほんのりとビターな余韻が心地よい。合わせるお料理はカプレーゼやバンバンジー、タコのマリネ、寿司、ボンゴレ・ビアンコのパスタやピッツァなどがおすすめ。
※2016年7月試飲
■カ・ルガーテ
「カ・ルガーテ」とは、ルガーテの丘の頂近くにある家を指し、畑仕事の拠点兼レチョート用の乾燥室としたことから名付けられています。ラウラが輸出、ミケーレ(1975年生)と父のアメデオ(1950年生)が畑仕事を分担しています。スタッフは5人で、収穫時には40名で行います。2002年には、非常に広く清潔な新しいセラーも完成し、中二階にはレチョート用の乾燥室も作られました。葡萄の仕立ては、この地方の伝統的な、他の産地よりも高い1.5mの高さのグイヨ式で、実が大きいガルガネーガの風通しをよくしています。年間を通して剪定を行い、また夏場にはグリーンハーベストを行って余分な葉を落とし、4~6房に収穫量を制限しています。葡萄の選別は畑での収穫の際とカンティーナのコンベアーで、計2回行われます。収穫はすべて手摘みで行い、外国人労働者の助けを借りず、手慣れた地元の人達とで行われ、収穫量は通常この地域で認められている140hl/haより25%抑えています。
小さいボックスを使って収穫された葡萄は、白いゴムのヘラの付いた特殊な除梗機によって傷をつけず除梗されます。窒素ガスを入れ酸化防止をしながらプレス出来る特殊なマシーンを使い、16~18度で1日置いて余分なものを沈殿させ、よりクリアなモストを取り出します。人工酵母を使って16~18度で8~10日醗酵しています。セラー内のステンレスタンクは全てコンピューター制御で温度管理されています。
また2008年5月から、ピエロパンで15年間醸造に関わっていたフランコ・モンケラートが醸造責任者を引き継ぎました。以前は想像もできなかったことですが、ソアーヴェに関して、生産量がピエロパン、アンセルミと並び、品質も勝るとも劣らないものとなっています。
ソアーヴェの卓越したワインを造る生産者として紹介
彼らの造ったワインは、地元の品評会でいつも最高の賞を独占してしまうため、ほかの生産者から「品評会に出展することをやめてほしい!」と頼まれるほどだとか。海外へは、ドイツ、オランダ、スウェーデン、アメリカに輸出され高く評価されています。ガンベロ・ロッソの『ヴィニ・ディタリア』では高く評価されており、アリタリア航空の機内誌では、ソアーヴェの名手“ピエロパン”、“ジーニ”と並んでソアーヴェの卓越したワインを造る生産者として紹介されています。