カヴァルキーナ ラ・ローザ・パッシート 2015 375ml 甘口
モスカートとモリナーラを陰干しして造ったパッシートです。葡萄は収穫後、陰干しします。糖分が潜在アルコール度18%になったら(通常は12月)、圧搾し、発酵前に2~3日醸しを行います。発酵は10~15日続き、アルコール度が約14%になったら、糖分とアルコールのバランスをとるため、移し替えをして発酵を止めます。
贅沢なレストランで最後に出てきてもらいたいとてもキュートなデザートワインです。オーナーのジュリエット・ピオーナは、結婚10周年の記念日に、この“La Rosa ラ・ローザ”をバラの代わりに24本箱に詰めて奥様にプレゼントされたそうです。
【テイスティング・コメント】
【甘口 ロゼ】 ほんのりオレンジを帯びた明るいチェリーレッド。透明度が高く、澄んだ色調。赤い果実の香りを基調に、甘いストロベリージャム、リンゴ、ピンクグレープフルーツ、キルシュなどを思わせ、うっとりするような魅力的な香りが広がります。口当たりはやわらかく、熟したベリーや黄桃のコンポート、蜂蜜のようなとろりとした上品な甘味が特徴で、ボリュームある豊かな味わいをお楽しみいただけます。食後のデザートやアップルパイ、イチゴのタルトなどと合わせて。(飲み頃温度は8~11℃)
■カヴァルキーナ
カヴァルキーナの名は、ワイナリーのある地域の名前で、カヴァルキーニ伯爵の邸があったことに因んでいます。ワイン造りの歴史は古く、1848年には既にクストーツァの地域において最も重要なワイン生産者として記録されています。1911年にピオーナ家の所有となり、この地域に重要な変革をもたらしました。ピオーナは、当時すでにこの地で栽培されていたトカイ、コルヴィーナ、ロンディネッラ、モリナーラはもちろんのこと、新しくフェルナンダ、ガルガネーガ、トレッビアーノ・トスカーノといった品種の栽培を始めました。様々な研究の結果、この地で最も人気のあったソアーヴェに匹敵する白ワインが産まれました。それがビアンコ・ディ・クストーツァです。1962年に初めて瓶詰めされ、ヴィーノ・ダ・ターヴォラとして売り出されました。
質よりも量が重要視されていた当時、このような品質を重視したプレミアム的なタイプのワインを市場に送り出すことは容易ではありませんでしたが、粘り強い努力の結果、1971年にD.O.C.に指定されるまでになりました。所有する畑は、ガルダ湖の氷河によって形作られた太陽の光に恵まれた、半円形の盆地にあります。湖自体が、温度や風によるミクロクリマの重要な要因となっています。土壌は混じっていて、石が多い部分や石灰質や粘土質など様々です。
所有する21haの畑は2つの区画に分かれます。16haはワイナリーに隣接する南西向きの斜面で、残りは「ビアンケッテ」と呼ばれる北西の斜面です。標高は100~150mです。それぞれの葡萄の持つ風味を集約、変えることなく個性を強調することをモットーとして造られる彼らのワインは地元でとても人気があり、ヴェローナの多くのレストランでワインリストに載せられています。