テッレ デル バローロ バローロ リゼルヴァ 2012
熟成: 5年以上(リセルヴァは、5年以上の法的熟成期間が義務付けられています。)
テイスティング コメント
エッジが薄っすらと熟成が見られるガーネット。粘性は高め。香りにはプラムのドライフルーツやジャム、リコリス、野生に咲く赤い花、ドライハーブ、タールやシナモンなどのスパイス、オークのノート。よい熟成香が現れており、タバコ、皮革、紅茶の葉、ジャーキー、腐葉土の香り、バニラやカラメルなどの甘く芳しいブーケが魅了する。アタックはソフトでなめらか。凝縮した豊かな果実味と酸とのバランスがよく、旨みがじんわりと広がる。瑞々しくまろやかなテクスチャー、その中にもバローロらしい果実の力強さや輪郭のある酸味、キメ細かなタンニンが感じられる。風味の広がりとともに心地よい塩気を伴い、やや低めの重心とアルコール感のあるエレガントな余韻を持つ。合わせるお料理は赤身肉のローストや煮込みハンバーグ、ジビエ、ジェノベーゼのパスタ、キノコのリゾットなどがおすすめ。
2017年7月試飲(2009年ヴィンテージ)
テッレ デル バローロ
1958年にこの地域の40の生産者によって設立された組合で、現在は約400のメンバーを擁しています。オーナーは、マッテオ ボスコ氏。バローロとその周辺に710haの畑を持ち、ドルチェット、バルベーラ、ネッビオーロ、バローロなどを生産しています。二人のアグロノミスト(農学者)が、畑での作業から収穫時期まで細かく指導しています。
エノロゴを中心とした素晴らしいチームにより品質向上
エノロゴは若手のダニエーレ ポンツォ(‘77年生)氏。ダニエーレはアルバの醸造学校を出た後、ジュゼッペ カヴィオラやガヤで経験を積み、2003年にテッレ デル バローロに移り、2007年からメインのエノロゴとして働いています。「品質を向上させるために様々な試みをし、またモダンな要素を否定する訳ではないが、出来上がったものをみると守り守っていることが分かってもらえると思う。」と語ります。
ダニエーレは、同じワインを異なる樽に入れ、違いをチェックする樽の研究室を持っています。樽熟成は、初めに試飲して樽を決め、1年後に試して次にどの樽を使うかを決めるという過程を経て、その後ブレンドしタンクで保存します。「樽の使い分けは画家が色を選ぶようにいろいろ変えるので説明は難しい。」 他には、冷却装置付きタンクや、ミクロ ブラージュ、窒素充填出来る瓶詰めラインなどもあります。大きな組織のメリットは、良い畑、良いワインだけを選んで瓶詰め出来ることで、毎年買った葡萄の30%前後をバルクで売っています。
優良生産者として掲載
バートン アンダーソンの「ポケットブック イタリア ワイン」にバローロ、バルベーラ ダルバ、ネッビーロ ダルバ、ドルチェト ダルバ等の優良生産者として掲載されています。また、上位クラスの畑名付きのワインは、ガンベロ ロッソ「ヴィニ ディタリア」で1~2グラスを付けて、高く評価されています。