ロベルト サロット バルバレスコ ガイア プリンチペ 2018
味わいの深さと柔らかさを追求した新時代バルバレスコ
ガイア プリンチペは、ネイヴェ村の丘の上にある単一畑。畑は南から南西向きで2ha、海抜270mです。土壌は粘土石灰岩と泥石灰です。葡萄は100%アパッシメントさせています。アパッシメントの比率は年ごとに少しずつ増やしてきました。口当たりがソフトになり、より早く飲める状態になります。低温で醸しをし、温度管理の下1週間発酵させます。熟成は、まず2ヶ月ステンレスタンクで、その後14~15ヶ月バリック(新樽、2年樽) で、さらに6ヶ月ステンレスタンク、最後に6ヶ月瓶で行ないます。ろ過していません。
評価
2018VT ルカ マローニ ベストワイン年鑑2022: 99点獲得
テイスティング コメント
ほんのりオレンジがかった濃いめのガーネット。香りは煮詰めたチェリーやベリーに、カシス、プルーン、スミレ、ドライフラワー。甘さと共にスパイシーな要素が豊かに香りローズヒップやアニス、シナモン、僅かにメントールのニュアンスを感じる。他に紅茶、リコリス、タバコ、バニラの香り。優雅で、甘く魅惑的な芳香が鼻腔をくすぐる。口に含むとスムーズでまろやか。程よく肉付いたボリュームとコク、同時にアマローネ張りの高いアルコール分を備えパワフルな印象。タンニンはキメ細かく舌触りはしっとりとしておりなめらかで、酸とのバランスが優れている。モダンなつくり、フルボディ。長く楽しめるフレーヴァーの広がりと充実感がたまらない。合わせるお料理は、牛肉の赤ワイン煮込み、牛・鴨・ラム肉のロースト、ジビエ、ハンバーグ、ビーフシチューなど。
2020年3月試飲(2015年ヴィンテージ)
ロベルト サロット
ロベルトはワインスクールを卒業してから父を手伝ってきましたが、その後年間生産量6,500万本というピエモンテの大規模な醸造所の醸造長として手腕を発揮。同時にガヴィにある醸造所のワインメーカーとしても活躍しました。現在は、それらの職を辞し、彼自身の畑をバローロ、バルバレスコ、ガヴィに所有し、質の高いワイン造りを行なっています。また、6名の親しいメンバーと共同経営する醸造所のワインメーカーを務め、さらに、ワインに含まれている200種類ほどある化学成分の専門家でもあります。ロベルトがワイン造りにおいて、最優先で注意を払うのは葡萄畑です。「良いワインは畑で生まれ、セラーで育つ。」と考えているからです。所有する畑は、バローロ、バルバレスコ、ネヴィーリエ、ガヴィといったピエモンテ最高のワインを産するエリアに広がっています。
アルネイス、シャルドネ、ブラケット、ネッビオーロ、カベルネ・ソーヴィニヨンの栽培も行なっています。機械化によって若干は変わりましたが、基本的には伝統的な方法で葡萄を育てています。自然の生態系を守りながら、化学的なものを減らしていくことで、いつか化学的なものをゼロにしていければと考えています。収穫は10年間ほぼ同じ人に頼んでいます。自宅のあるネヴィーリエ、ガヴィ、バローロにセラーがあります。温度コントロール装置付きの発酵タンク、甘口ワイン貯蔵のための温度調節付きタンク、ニューマティックプレス、バキュームフィルター、連続式フィルター等の設備があります。マイクロフィルトレーション装置を備えたボトリングラインは1時間に2,000本のボトリングが可能です。
ロベルトは、「良いガヴィを高くない値段で」をポリシィとしています。特徴は長い発酵にあり、3~4ヶ月もかけます。その間、死んだ酵母が沈んでいて、ワインにミネラルを与えます。また、長い低温発酵のため、自然のCO2がワインに溶け込み、長くフレッシュさを保つことが出来ます。また、バローロとバルバレスコはひとつの土地として考え、クリュによる違いと考えています。どちらもネッビオーロにとって最適な土地だからです。