フランソワ・ダレン シャサーニュ・モンラッシェ プルミエ・クリュ レ・ショーメ 2013
標高の高さと石灰質を多く含む土壌からシャサーニュ・モンラッシェの1級畑の中で最も繊細なワインが生まれる。スイカズラや洋ナシなど白い花や果実を思わせる華やかなアロマ。柔らかな果実に精緻な酸とミネラルが1本芯を添える複雑な味わいで、長い余韻にうっとりとさせられる。
熟成:バリック18ヶ月(新樽40%)
【テイスティング・コメント】
光沢のあるグリーンがかった淡いイエロー。粘性は中程度からやや高め。香りには洋梨や白桃、アプリコット、グレープフルーツやレモンなどの柑橘類、白い花を思わせ、カルダモンやアニス、スパイシーなオークの香りが混じり合う。やさしいバニラやヘーゼルナッツ、バター、ミルクの香り。特徴的な火打石や石灰、深いミネラルのノートが複雑性・奥行を与える。華やかさとスモーキーさが一体となる、洗練されたアロマとブーケ。アタックはソフトでなめらか。果実味はジューシーで、豊富なミネラルを軸とするしっかりとした骨格をもつ。それでいて味わいは丸いテイスト。テクスチャーのあるまろやかさはバランスのとれた、上品かつ精緻な酸に由来する。新鮮味に溢れたピュアな果実感、粘性が程よく感じられるエレガントな仕上がり。アフターには果実とオークのフレーヴァーの持続とともに酸の余韻が心地よい。早くから楽しめるモダンなスタイル。合わせるお料理は魚のグリル、帆立貝のクリーム煮やバター焼、オマールやフォワグラの蒸し焼きなど、白身肉を中心とした料理、中華、チーズであればウオッシュや白カビ系がおすすめ。
※2016年5月試飲
■フランソワ・ダレン
当主のフランソワ・ダレンは、高級樽の木材で有名なアリエで産まれ、ワイン醸造学の学者である祖父の影響で幼い頃から美食の世界に興味を持っていました。コート・ダジュールのホテルに勤めた後、25歳でワイン醸造を学び始め、その後ボーヌのメゾンで技術責任者を任されました。
29歳でブルゴーニュに特化したワイン販売会社を立ち上げましたが、「心から売りたいワインには出会えなかった」という彼は、消費者に喜びを与えるコストパフォーマンスに優れたワインを生産すべく、マイナーなコート・シャロネーズ地区に重点を置くネゴシアン業を始めるために、1996年に現在の本拠地であるドミニー(ムルソー近郊)に土地を購入しました。その土地と古い建物以外には何もなかった彼が、一から醸造設備を整え、ようやく自らのワイン造りが出来るようになったのは、長い歳月を経た2001年でした。
その間、地道にヴィニュロンとの厚い信頼関係を築き上げ、状態の良い区画のブドウの買い付けが可能となりました。自らの感性と信念に忠実に厳選した結果、自然と化学薬品を使わない畑に行き着いたそうです。フランス国内では3つ星“L'AMBROISIE”をはじめ、“Nicolas Le Bec”など数々の星付きレストランのソムリエから引き合いが強く、各方面からの熱い注目を浴びている生産者です。
仏の星付レストランでは今や欠かせない存在
フランソワ・ダレンのワイン取扱店
3ツ星☆☆☆・・・L’Ambroisie 、Paris
2ツ星☆☆・・・La Bouitte 、St Martin de Belleville、Nicolas Le Bec 、Lyon、Restaurant Gill、Rouen
1ツ星☆・・・Auberge Lamartine、Bourget du Lac、Helene Darroze、L'Escarbill、Meudon