ヴィヴィアー・ワインズ ピノ・ノワール ソノマ・コースト 2016
テイスティング・コメント
艶のある落ち着いたルビー。粘性は中程度。香りはストロベリーやチェリーのコンポート、プラムジャムなどの甘い果実香にバラ、バニラやお香などの上品なオークのノート。香り立つアロマはさも香水のように華やかで、そこにオレンジピールやローズヒップ、三つ葉、オリエンタルなスパイスの香りが加わる。他に紅茶、リコリス、なめし革の香り。口に含むとソフトでシルクのようにしなやか。果実味は芳醇で、高い純度と香り同様のコンポートのような仄かな甘さが魅惑的。瞬く間に香味・風味が満ち溢れ、フローラルな中にも素朴さと実直さを兼ね備えている。流れるようなミディアムボディ。芳香豊かなフレーヴァーに富んでおり、辛口にして残糖感が心地よい。合わせるお料理は、鴨や牛フィレのロースト、牛肉のたたき、治部煮、茄子とひき肉の味噌炒めなど。
2018年12月試飲
ヴィヴィアー・ワインズ
ヴィヴィアー・ワインズは初ビンテージが2009年、ステファン・ヴィヴィアー氏によって設立されたブティック・ワイナリーです。彼は、DRCの共同経営者のひとり、オベール・ド・ヴィレーヌ氏とカーネロスの名門栽培家ラリー・ハイド氏によるカリフォルニアのナパ・ヴァレーで展開する「ハイド・ド・ヴィレーヌ・ワイナリー」の醸造総責任者という大役を14年以上務めているフランス人醸造家です。その彼が、自らのピノ哲学をありのままにワインに投影させて自身のブランドを立ち上げました。
葡萄はハイド・ド・ヴィレーヌのピノ・ノワールと同じソノマ・コースト地区から、さらにその背中合わせに位置するペタルマギャップという地域から採用されています。そして醸造施設もハイド・ド・ヴィレーヌの敷地内で造られているが故に表裏一体といっても過言ではありません。その格式の高いワイナリーで世界最高峰のオーナーに認められ、フランス出身である彼が手掛けるブランド、「ヴィヴィアー」は本家フランスのブルゴーニュとカリフォルニアを融合させたような華やかさを持っています。