ディ・マーヨ・ノランテ ラミテッロ・ロッソ 2011
カンポマリーノのラミテッロで育った最良の葡萄から造られます。伝統的な方法で醸造され、約1ヶ月スキンコンタクトします。マロラクティック発酵も行ないます。30%をフレンチオークのバリック(1年樽)で、70%をステンレスタンクで6ヶ月熟成し、その後ブレンドして大樽で12ヶ月、さらに瓶で6ヶ月熟成します。ビロードのようななめらかな口当たり、白身や赤身の肉、ジビエに良く合います。最近パワフルなワインが人気を博していますが、このワインはそれとは対照的にスムーズでなめらか、とても飲み口が良く、どなたにも親しめるような味わいです。「このワインこそ私の哲学。葡萄の味、力強さとやわらかさが表現されている。」(アレッシオ談)。
【テイスティング・コメント】
オレンジがかったエッジのガーネット。粘性は中程度より高め。香りにはブラックベリーやチェリーのコンポート、プルーン、梅、タイムやシナモンなどのスパイス、リコリス、トースティなオークのノート。熟成による木材やカラメル、タバコ、革、腐葉土などの香りが現れ、複雑性が増す。アタックはソフトでなめらか。しっとりとした艶やかな舌触りで凝縮した果実味が伸びやか。熟れた果実特有のジューシーさはあるもののオークが溶けこみスパイシーでビター加減が絶妙。ジャミーなワインにありがちな単に甘濃いだけの風味ではなく、コクと深みを備えた辛口に仕上げ、親しみやすい味わいは幅広い層に愛されるだろう。まろやか、かつリッチさを追求した造り手の哲学が体現された1本。合わせるお料理は白身や赤身肉のロースト、シチュー、バンバンジー、ジビエ、鰹のタタキ、スモークチーズなどがおすすめ。
※2016年7月試飲
■ディ・マーヨ・ノランテ
ディ・マーヨ・ノランテは、モリーゼ州で最も重要な生産者として世界に知られています。スタッフは、オフィスに4人(うち常駐2人)、15人がセラーで働いています。ワイン造りのこだわりは、「土着品種の品質向上」、「飲み易く、飲んで美味しいワイン造り」、「良い葡萄からしか良いワインは出来ない」等々です。イタリアで著名なエノロゴであるリッカルド・コタレッラのアドバイスも受け、その品質はますます際立ってきています。
ワイナリーが位置するのはカンポマリーノです。その歴史は古く1800年代まで遡ることができ、元は葡萄を栽培する家系でした。ワイナリー名のマーヨは父の姓、ノランテは母の姓を表しています。フィロキセラの害により一時ワイン造りから離れますが1960年代に復帰し、現在に至っています。
リッカルド・コタレッラのアドバイスの下、オーナーであるアレッシオがエノロゴを務めています。コタレッラとは、実の父と子のような関係で公私を問わず仲がよい間柄です。2000年からオーガニック栽培採用。全ての畑はオーガニックとしてのICEAの認証を受けています。アレッシオの奥さんが自然食品しか食べない人でその奥さんへの配慮からビオに目覚めたといいます。
様々な評価誌で掲載
バートン・アンダーソンの「イタリアワイン・ポケットブック」やヒュー・ジョンソンの「ワールド・アトラス・オブ・ワイン」等で、モリーゼ州のお薦めワインとして紹介されています。また、「ガンベロ・ロッソ」にも度々掲載され、高い評価を得ています。