ドメーヌ・シュルンバジェ レ・プランス・アベ ピノ・グリ 2013
【テイスティング・コメント】
微かにグリーンがかった淡いレモンイエロー。粘性は中程度より高め。香りには柑橘類やアプリコット、金木犀、ファジーネーブル、カルダモン、鉱物、スモーキーなナッツ、ミネラルのノート。他に下草、苔のニュアンス。新鮮味に溢れ、凝縮した果実香が魅了する。アタックはソフトでなめらか。果実味は豊かでふっくらとした厚みがあり、爽やかな酸味が調和。トロピカルフルーツやアカシアを思わせる風味が瞬く間に広がり、辛口にして心地よい残糖が感じられる。ミネラリーで程よい酸度を保つ活気漲る味わい。それでいて中間部からアフターにかけて味わいは丸く、オイリーな豊満さが印象に残る。旨みたっぷりだが重たさを感じさない、気品に満ちた長めのアフター。合わせるお料理はフォアグラ、ポトフ、リエット、ソーセージやベーコン、白身肉のソテー、リゾットなどがおすすめ。
※2016年9月試飲
■ドメーヌ・シュルンバジェ
ドメーヌ・シュルンバジェは1810 年創業の伝統あるドメーヌ。南アルザスはゲッビレールに位置し、現在は7代目アラン・ベイドンが当主。アルザスで最も急勾配にある自社畑はビオロジック(グラン・クリュの一部はビオディナミ)栽培。およそ半分70ha がグラン・クリュ。アルザスのグラン・クリュ生産者として世界的に高い評価をうけています。グラン・クリュの葡萄であっても樹齢15 年未満のものはヴァンダルザスに使用し、高い品質を保っています。「Rich without Heaviness ~リッチであるが重たすぎない~」フルーティー&ドライなスタイルです。
ワイナリー設立は約 2 世紀前に遡り、1810 年にニコラス・シュルンバジェが初めて畑を購入したことから始まります。1911年フィロキセラの災害後、アーネスト・シュルンバジェが全ての畑を作り直し拡大させました。1970年エリックヘイドン・シュルンバジェが全ての植え替えを機に世界に名を広げます。6代目アレンヘイドン・シュルンバジェ、7代目サリバンヘイドン・シュルンバジェ、そしてジェネラル・マネージャーのスティフン・チェイスがこの傑出したワイン造りと代々引き継がれてきたものを確実なものにしてきました。シュルンバジェは自社畑でオーガニック(一部はビオディナミ)栽培された葡萄のみを使用し高品質なワインを世に送り出しています。
Mountain Vinegrowers
世界的に高い評価をうけるアルザス グラン・クリュ
「なぜ私達は、作業しにくい50度の急斜面に葡萄の木を植えるのか?なぜなら、急斜面からは素晴らしい葡萄ができることを祖先から伝授されているからである」。シュルンバジェの畑は海抜250~380mに位置するため気候に恵まれ、“花の谷”とも呼ばれています。斜面は、土壌の基礎を成している砂岩の遅まきの侵食でできた砂質土壌で、南東、南、南西を向いている為日照量が多い。
ゲブウィラーはアルザスで4つのグラン・クリュ(キッテルレー、ケスラー、シュピーゲル、サエリング)を持つ唯一の地区で、ここに130haをシュルンバジェが所有し、そのうち約半分をグラン・クリュが占めています。