メゾン・ロッシュ・ド・ベレーヌ コレクション・ベレナム ヴォーヌ・ロマネ プルミエ・クリュ レ・プティ・モン 2000
特級畑リシュブールの斜面上部に位置する、ヴォーヌ・ロマネで最も美しい1級畑。
【テイスティング・コメント】
赤みがかったルビー。粘性は中程度からやや高め。香りにはクランベリーやラズベリー、プラムなどの果実香にバラのドライフラワー、ハーブ、スパイシーなオーク、ミネラルのノート。華やかさを奥に潜めたそれはアロマオイルの様相を呈し、シロップ漬けの果実やリコリスのような甘さが前に出る。加えてシナモンやクローブなどのスパイス、ローズヒップティー、木材、ジャーキー、土のニュアンスが複雑性を与え、野性味に溢れた、妖艶なる芳香が魅了する。アタックはソフトでしなやか。凝縮した果実味ながらもドライ仕立て、ミネラル感が根幹にあり味わいがぶれない堅牢なスタイル。それでいて柔らかさを備えた丸いテイスト、こなれたタンニンと酸味がバランスよく溶け込んでいる。17年の歳月を経るも未だ瑞々しさを損なわない華やかな果実感、たっぷりとした旨みと共に熟成による複雑味が感じられる。程よい厚みと、持続性のある余韻には果実とオークのフレーヴァー。香り同様に妖艶、優美で深い味わいが楽しめる。合わせるお料理は、鴨や牛、仔羊のロースト、鴨の治部煮、フライドチキン、ジビエ、茸のリゾットなど、チーズであればブリー・ド・モーや熟成したカマンベールなどがおすすめ。
※2017年1月試飲
■メゾン・ロッシュ・ド・ベレーヌ
メゾン・ロッシュ・ド・ベレーヌは、ニコラ・ポテル氏のブランドです。ニコラの父ジェラール・ポテルはヴォルネイの名門ドメーヌ・ド・ラ・プス・ドールで醸造責任者を務め、ドメーヌの名を世に知らしめた人物です。ニコラはボーヌの醸造学校で学んだ後、ブルゴーニュの名だたる生産者の下で修業を積み、またオーストラリアやカリフォルニアでも多くのことを学びました。1992年には父のいるドメーヌ・ド・ラ・プス・ドールに加わり、父の良きサポート役として活躍しました。
1996年にはネゴシアン「メゾン・ニコラ・ポテル」を設立。翌年、父ジェラールの急逝により、ニコラはメゾン・ニコラ・ポテルに専念するものの、諸事情からメゾンを大手に売却することになります。それでも自身のワイン造りに対する思いは捨てきれず、「ドメーヌ・ド・ベレーヌ」とネゴシアン「メゾン・ロッシュ・ド・ベレーヌ」を起ち上げました。(商標権が抑えられているため、自分の名前が使用できない)
MAISON ROCHE DE BELLENE
持ち前の人柄と父譲りの幅広い人脈を活かし、従来のメゾン・ニコラ・ポテル時代よりブドウの供給を受けていた栽培農家との関係を引き継いでいます。買い付ける葡萄は古木にこだわり、テロワールを反映した自然でピュアなワイン造りを実践しています。
COLLECTION BELLENUM
コレクション・ベレナムはオールド・ヴィンテージ・セレクションです。ニコラ自らが生産者を訪ね、選び抜いた古酒です。レアなグレート・ヴィンテージや見落としやすい掘り出しもの的なヴィンテージもセレクションされており、熟成を経たワインの醍醐味を楽しんでいただけるでしょう。