ドメーヌ・バシェ・ルグロ コート・ド・ボーヌ・ヴィラージュ ヴィエイユ・ヴィーニュ 2014
樹齢:1945年に植樹 面積:0.5ヘクタール
土壌:南西向き。粘土が強い粘土石灰質
醸造:低温浸漬を3日間、アルコール発酵11日間、その後さらに3日間浸漬。低温状態で樽に移し、シュール・リーの状態で14か月熟成。(樽熟成12カ月、タンク熟成2カ月)。すべて樽熟成(新樽比率15%)
テイスティング・コメント
紫がかった濃い目の濃いルビー。粘性は中程度より高め。香りにはラズベリーやブルーベリー、グレナデンシロップなどの熟した果実香が支配的。続いてスミレ、梅、ハーブ、スパイシーなヒント。スモーキーなオークの香りをアクセントになめし革、タバコ、紅茶の葉、落ち葉、ジャーキー、ミネラルのニュアンスが複雑性を与える。アタックはソフトでなめらか。果実味は濃縮感がありジューシー、ミネラルを伴い、しっかりとした酸が味わいを支える。堅牢で緻密な構造ながら、たっぷりとした旨みが染み渡り、気品とともに親しみやすさが感じられる。温かな大地の恵みが素直に感じられる、実に味わい深いピノ。タンニンは丸みを帯び、ふくよかなボディ感・コクを備える。えぐみの無いうっとりとしたアフター、果実とオークのフレーヴァーが持続する。中身はワンラック上のマランジュ、「ル・ゴティ」で採れたブドウを使用し、ここでは「ボーヌ」というよりは「ニュイ」の味わいに近く、より親しみやすいものとなる。さらには1945年植樹という古木もの。ポテンシャルの高さから、すぐ飲むのであれば早めの抜栓かデカンタージュをおすすめしたい。ゆっくりと向き合ってお楽しみを。
2017年1月試飲(2012年ヴィンテージ試飲)
ドメーヌ・バシェ・ルグロ
ドメーヌ・バシェ・ルグロはサントネ上域に拠を構える6世代続いてきた家族経営のドメーヌです。このドメーヌの歴史は18世紀初めまで遡ります。まるで絵画のような風景を見渡すことのできる絶景の中にある典型的なブルゴーニュの農家です。クリスチャン・バシェ=ルグロが二人の息子ルナックとサミュエルと共に、このドメーヌの総責任者となったのは1993年のこと。彼らは祖先から継承するサントネ、マランジュ、そしてシャサーニュ=モンラッシェにある16ヘクタールの畑をすべて自分たちの手で管理しています。そのため、彼らの畑、ワイン造りに対する情熱は並々ならぬものがあります。
平均樹齢はおよそ60年
彼らの所有する畑はコート・ド・ボーヌの中でも最も古い畑のひとつです。平均樹齢はおよそ60年で、サントネ プルミエ・クリュを造る樹齢約100年の葡萄はとても小さく凝縮して、深淵な味わいを生み出します。
穏やかな大陸性気候で日照にも恵まれシャルドネ、ピノ・ノワールというふたつの葡萄に完璧に適しており、葡萄が熟していく間、決して過剰に暑くはならないので、葡萄に焼けたようなアロマを与えません。新鮮で純粋な果汁を守ることができます。現在では二人の息子が中心となり、とてもエレガントで香り高い、高品質のワインを世に生み出しています。
厳格なリュット・レゾネを実践
出来るだけ化学肥料や除草剤を使用しないビオロジックに基づいて、減農薬農法(リュット・レゾネ)を実践しています。化学肥料はできるだけ制限していますが、ベト病などの病害が発生した場合は最低限の量を散布します。その年の個性を反映した上で最良の葡萄を造ることが大事と考えています。