ドメーヌ・バシェ・ルグロ サントネ プルミエ・クリュ クロ・ルソー・レ・フルヌー ヴィエイユ・ヴィーニュ 2012
レ・フルヌーはサントネの1級畑クロ・ルソーの一部となるリュー・ディです。この小区画の葡萄樹は1914年に植樹されたコート・ド・ボーヌで最も古い葡萄樹です。
面積:0.4ヘクタール 土壌:南東向き。粘土石灰質
醸造:低温浸漬を4日間、アルコール発酵12日間、その後さらに5日間浸漬。
低温状態で樽に移し、シュール・リーの状態で14か月熟成。すべて樽熟成(新樽比率40%)。
テイスティング・コメント
輝きのある紫を帯びた濃いルビー。深みがあり、粘性は中程度より高め。ラズベリーやアメリカンチェリー、カシス、スミレ、赤紫蘇、お香などの華やかなアロマにハーブ、スパイス、スモーキーなオークの香り。加えてなめし革、タバコ、腐葉土、ジビエ、鉄、インク、石灰質土壌からくるミネラルのニュアンスが複雑性・奥行を与える。アタックはソフトでなめらか。エキス分に富んだ濃厚な果実味が染み入るように口中を満たす。豊富なスパイスを伴うベリーやチェリーの風味。オークとの相性がよく、高密度、味わい深く、旨みがたっぷりとした果実味とまろやかなタンニンが絡み合う。ミネラルを含み、しっかりとした芯の強さ、テクスチャが感じられ、輪郭のある上品な酸が味わいを支える。総じてエレガントなスタイルで甘酸っぱい果実感と酸の余韻が心地よい。若いうちから楽しめるが熟成も大いに期待できる。
2017年1月試飲
ドメーヌ・バシェ・ルグロ
ドメーヌ・バシェ・ルグロはサントネ上域に拠を構える6世代続いてきた家族経営のドメーヌです。このドメーヌの歴史は18世紀初めまで遡ります。まるで絵画のような風景を見渡すことのできる絶景の中にある典型的なブルゴーニュの農家です。クリスチャン・バシェ=ルグロが二人の息子ルナックとサミュエルと共に、このドメーヌの総責任者となったのは1993年のこと。彼らは祖先から継承するサントネ、マランジュ、そしてシャサーニュ=モンラッシェにある16ヘクタールの畑をすべて自分たちの手で管理しています。そのため、彼らの畑、ワイン造りに対する情熱は並々ならぬものがあります。
平均樹齢はおよそ60年
彼らの所有する畑はコート・ド・ボーヌの中でも最も古い畑のひとつです。平均樹齢はおよそ60年で、サントネ プルミエ・クリュを造る樹齢約100年の葡萄はとても小さく凝縮して、深淵な味わいを生み出します。
穏やかな大陸性気候で日照にも恵まれシャルドネ、ピノ・ノワールというふたつの葡萄に完璧に適しており、葡萄が熟していく間、決して過剰に暑くはならないので、葡萄に焼けたようなアロマを与えません。新鮮で純粋な果汁を守ることができます。現在では二人の息子が中心となり、とてもエレガントで香り高い、高品質のワインを世に生み出しています。
厳格なリュット・レゾネを実践
出来るだけ化学肥料や除草剤を使用しないビオロジックに基づいて、減農薬農法(リュット・レゾネ)を実践しています。化学肥料はできるだけ制限していますが、ベト病などの病害が発生した場合は最低限の量を散布します。その年の個性を反映した上で最良の葡萄を造ることが大事と考えています。