シャトー・ペイルドン・ラグラヴェット 2012
4.2ヘクタールの畑。平均樹齢25年。手摘みで収穫し、樽(新樽1/3)で14ヶ月熟成。
【テイスティング・コメント】
紫がかった深いルビー。粘性は中程度。香りにはブラックベリーやラズベリー、プラムなどの果実香に新鮮なハーブ、スミレ、ブラックペッパー、ローストしたオークのノート。バニラや杉、コーヒーの香り。そしてタールや湿った土のニュアンスが続き複雑。アタックはソフトでなめらか。キメ細かなタンニンと穏やかな酸味が溶け込むしっとりとした舌触り。果実味は豊かで肉付きが良く、全体に丸みを帯びた、しっかりとした骨格をもつ。気品が漂うエレガントな仕上がりでフィネスと深いコクが備わっている。アフターの余韻は長め、コーヒーやチョコのような芳しいオークのフレーヴァーが持続する。合わせるお料理は、赤身肉のロースト、ジビエ、鶏肉の香草焼き、煮込みハンバーグ、茸のソテーなどがおすすめ。
※2017年2月試飲
■シャトー・ペイルドン・ラグラヴェット
シャトー・ペイルドン・ラグラヴェット
サント・マリーのオーナー、ドゥプッシュ家が品質の高いテロワールを増やすためにメドックの畑を2年間リサーチし、惚れ込んだのがこのシャトー・ペイルドンです。 2世紀に渡りホスタン家が所有していたこのシャトーは1932年にクリュ・ブルジョワに格付けされ、2003年にも同格付けの認定を受けました。4.2ヘクタールの畑はシャトー・プジョー、シャス・スプリーン、モーカイユなどの素晴らしいシャトーに隣接しています。2005年にセラーを建て直し、完璧な温度管理が可能な最新のステンレスタンクを導入しました。2009年がドゥプッシュ家にとってのファーストヴィンテージとなります。 ボルドーの1級シャトーやスーパーセカンドを数多く手がけるエリック・ボワスノ氏がコンサルタントを務めています。
シャトー・サント・マリー
フランス最古のソーヴ・マジュール修道院が所有していたシャトー・サント・マリーの名声は古く、1874年には最も有名なボルドーワイン事典“フェレ(Feret)”に掲載されていました。シャトーはアントル・ドゥー・メールの中心地にあり、畑は日照に恵まれたジロンド県で最も標高が高い二つの丘に広がっています。その素晴らしい立地条件に加え、セミヨンとメルロは樹齢が100年を越えており、常に品質の高いブドウを生み出します。1956年以降、ドゥプッシュ家がワイナリーを運営し、テロワールの特徴やオリジナリティーを尊重したワイン造りを行っています。
1982年に当主となったジル・ドゥプッシュはアントル・ドゥー・メールのテロワールが偉大なるワインを生産するポテンシャルを持つと確信し、モンペリエでワインを学んだ息子のステファンがその情熱を受け継いで1997年よりワイナリーの指揮を取っています。