ラザフォード・ランチ リアンノン・レッド 2014
セパージュとしては珍しいながらも同系統のキャラクターをもつワインがブレンドされ、お互いに良いところを伸ばし合っており、飲んでみるとなんとも納得させられる、ブレンド技術が表現されたワインです。
★評価
2014VT カリフォルニア・ステート・フェア2016:91点獲得!
2013VT ワイン・アドヴォケイト2015:90点獲得!
【テイスティング・コメント】
紫を帯びた濃いルビー。粘性は高め。香りには完熟したベリーフルーツやプルーン、ラベンダーなどの芳醇なアロマにドライハーブ、ブラックペッパー、リコリス、ミネラルのノート。そしてバニラやシナモン、クローブ、モカ、ミルクチョコ、トーストなどの豊かな樽香が加わり複雑でリッチな奥行を生む。他になめし革、ベーコン、ジャーキーのニュアンス。アタックはなめらかでジューシーな果実味が溢れんばかりに広がり、味わいは濃密。幾分残糖が感じられるジャミーな風味にもオーク由来のスパイス、バニラが溶け込んでおり甘辛のバランスがとれている(この仄かな甘さが心地よい)。タンニンは丸くしなやかな酸とのバランスがよく、ストレートに果実の旨み・芳醇さが堪能できる。マイルドで親しみやすくもエレガントなスタイル、香り同様のフレーヴァーが余韻に残る。合わせるお料理は、仔羊や鴨・ラム肉のロースト、ベリーソースを添えたポークソテー、すき焼き、焼き肉などがおすすめ。
※2017年2月試飲
■ラザフォード・ランチ・ワイナリー
3世代に亘りサステイナブルなワイン造りとそのキャラクターをファインワインとして表現するために情熱を傾けてきたワイナリー。ナパという土地柄とカリフォルニアというさらに枠を広げた多様性について世代を越えて理解し、そのクオリティの高い葡萄とワイン造りの伝統を50年受け継いできています。その経験と伝統は常にその土地それぞれの気質、品質をボトルに閉じ込め、常に新たなステージへ臆することなく挑戦し続けています。
ラサフォード・ランチ・ワイナリーはその品質・品格を末永く後世に残すため、持続可能(サステイナブル)なワイン造りに熱心に取り組んでおり、カリフォルニア・サステイナブル・ワイングロウィング・アライアンスに加盟し、人間の命を支えるファーミングの重要性を地球規模で意識すると同時にワインライフの素晴らしさを引き継いでいく使命感をもって毎年ワイン造りを行っているワイナリーです。
ワインの品質は高く、ロバート・パーカー氏には“ベスト・ヴァリュー・ワイン”と言わしめ、2013年のニューヨーク・インターナショナル・コンペティションでは“ナパ・ワイナリー・オブ・ザ・イヤー”にも選出。様々なワイン評価誌(ワイン・エンスジアスト、ワイン&スピリッツ、ワイン・スペクテーター、他)で獲得する賞は枚挙に暇がありません。
サステイナビリティ
“サステイナブル”とはワイン造りにおいて昨今のカリフォルニアでは多くの人々、ワイナリーが認識し、ワイン造りの枠を越えてその文化に至るまでをより大切に、そして末永く後世に残していくための取り組みです。畑からのワイン造り、それらは街づくりにまで影響すると考え、自然からの恵みとその恩恵の土壌となる草木や土地のエコシステムの多様性が尊重されます。そこから生み出されるワインが文化として表現され、街や地域全体がそのエコシステムの中にあるという考え方です。町は人間の営みとして隔離されて存在するのではなく、自然の中に溶け込んだ人間の営みとして文化を継承していく自然と人間の共存理念です。
ラザフォード・ランチ・ワイナリーはCERTIFIED CALIFORNIA SUSTAINABLE WINEGROWING(サーティファイド・カリフォルニア・サステイナブル・ワイングロウィング)という認定されたエコロジカルな方法によって純粋に畑からワインが造られ、また葡萄をサステイナブルの方法で栽培することでよりクオリティの高いものになると考え、人工的なものは機械や道具など、最小限なものを効率的に使い、畑では除草剤を撒くよりも自然界の食物連鎖を葡萄栽培の味方につけ、鷹やフクロウなどをより畑に呼び込んで葡萄樹をかじるネズミ系の齧歯類などの駆除に役立てています。
サステイナブルを行っているワインには人口添加物などが本当に最低限度しか使用されていないため、飲み口が非常に柔らかで飲み疲れしないのが特徴です。