ティボー・リジェ・ベレール オート・コート・ド・ニュイ ルージュ ラ・コルヴェ・ド・ヴィリー 2013
ニュイ・サン・ジョルジュのショーという台地に位置し、コート・ド・ニュイの丘を造った非常に古い石灰の砂利。リッチで飲みやすく、アタックからフィニッシュまで美しいミネラルを感じます。
【テイスティング・コメント】
紫がかったルビー。粘性は高め。香りにはクランベリーやストロベリー、チェリー、スミレ、バラのドライフラワー、リコリス、トースティなオーク、ミネラルのノート。そしてマッシュルームや枯れ葉、土っぽいニュアンス。徐々にシロップや紅茶のような香りが現れ、洗練された趣がある。アタックはなめらかでフルーティーな果実感。ミネラルを豊富に含むやや硬質な印象にも旨みが集約されておりピュア、とても近づきやすさがある。骨格は強すぎず、溌剌とした上品な酸味とやや収斂性のあるタンニンがバランスよく溶け込んでいる。エレガントで繊細なスタイル。心地よいコクがあり、フィニッシュまで美しいミネラルが感じられる。合わせるお料理は鴨やラム肉のロースト、赤ワインソースを使った肉料理、ジビエ、魚の照焼、焼き鳥など。チーズであればゴーダ、スーマントランなどがおすすめ。
※2017年3月試飲
■ティボー・リジェ・ベレール
ティボー・リジェ・ベレールはニュイ・サン・ジョルジュに突如として現れた新星のドメーヌです。ドメーヌはニュイ・サン・ジョルジュ村の入口の国道沿いに堂々と佇んでいます。ブルゴーニュきっての名門、リジェ・ベレール家の一族で、ルイ・ミッシェル・リジェ・ベレール氏の従弟にあたるティボー・リジェ・ベレール氏によって設立されました。大学で醸造学を学んだ後、インターネットでのワイン販売会社でディレクターとして働き、2002年からはこの地の宝石とも言える、素晴らしい畑(特級畑:リシュブールやクロ・ド・ヴージョ、一級畑:ニュイ・サン・ジョルジュ レ・サン・ジョルジュなど)を両親から財産として相続すると同時に、ドメーヌを立ち上げました。
栽培は当初からビオロジックを実践し、近年ではビオディナミを取り入れ始めました。天文学による醸造のタイミング、馬での耕作、低収量、限られたSO2の使用など徹底しています。「僕のワイン造りは、余分な手を加えることなく、良質な果実を育て、葡萄が優れたワインになる手助けをしているだけだ。」と語ります。果実味を生かすためにも、新樽率を控えめにしています。