シャトー・フォンブロージュ 2006
※2012年度よりグラン・クリュからグラン・クリュ・クラッセに昇格。
【テイスティング・コメント】
エッジがオレンジがかったガーネット。粘性は高め。香りにはプラムやカシス、チェリー、燻したハーブ、リコリス、クローブやトーストなどのスパイシーなオークのノート。お香や杉、バニラなどの上品なブーケとともにタールやジャーキー、腐葉土の香りが続く。魅力的で複雑、良き熟成が感じられる。アタックはソフトでなめらか。柔らかで丸くふっくらとしたボディ、それでいてしなやかさを兼ね備える。果実味は飾り気がなく純粋で、まさに果実本来の滋味が深い。キメ細かなタンニンと穏やかな酸とも相俟って、風味の広がり後はスルリと喉を通り雑味が無い。ほろ苦くも甘美さが優位に立ち、心地よい余韻に酔いしれる。合わせるお料理は、グリルした肉、ジビエ、茸料理、ソースを使った料理、スモークサーモンと水菜のペペロンチーノ、チーズフォンデュなど。
※2017年4月試飲
■シャトー・フォンブロージュ
所有者:ベルナール・マグレ
ベルナール・マグレはボルドーワインを語る上で重要な人物の一人として知られています。銘醸シャトー・パプ・クレマンやシャトー・ラ・トゥール・カルネなどを所有し、ミシェル・ロランをコンサルタントに迎え、それらのシャトーの品質を再興させてきました。その功績はボルドーだけに留まりません。フランスのラングドックやスペイン、南米、カリフォルニアなどでも精力的にワイン造りを行っており、高品質なワインを数多く世に送り出しています。
講談社「BORDEAUX ボルドー 第4版」ロバート・パーカーJr.著より抜粋
サン=テミリオンで最大の畑を持つフォンブロージュは、ベルナール・マグレ(パプ・クレマン及びラ・トゥール・カルネなどの所有者である)と腕利きコンサルタントのミシェル・ロランのダイナミックな指揮によって再興した。その結果、このアペラシオンの有望なワインの1つとなったが、いまだにリーズナブルな価格である。おいしくて、うまくつくられたサン=テミリオンをお探しの方は試してみるべきだ。ただし1999年以前のヴィンテージには慎重にアプローチすべきである。
※2012年度よりグラン・クリュからグラン・クリュ・クラッセに昇格。