マキナ・イ・タブラ ラデラス・デ・レオニラ メンシア 2014
平均樹齢:70年 年間生産本数:8000本
醗酵:ステンレス・タンク
熟成:オーク樽熟成15カ月(フレンチオーク、新樽使用無し、225L、500L)
★評価
2014VT デキャンター2017/3月号:95点獲得!
【テイスティング・コメント】
紫がかったルビー。粘性は高め。香りにはストロベリーやラズベリー、チェリーリキュール、赤い花、ドライハーブ、スパイシーなオークのノートが混じり合う。フレッシュかつフルーティーな芳香、そして塩漬けの肉やバルサミコのヒントがあり野性味に満ち溢れる。アタックはソフトでなめらか。継ぎ目のないシルキーな舌触りをもつ繊細な果実味でラズベリーやプラムを思わせ、香り同様にフレッシュな、高い純度が感じられる。酸味は爽やかながら嫌みがなくクリーンな印象を受け、比較的軽やかで味わいは丸みを帯びている。飲むほどに美味しく自然な味わい。果実本来のもつ甘さとスパイシーさが見事に一体となる。合わせるお料理は、豚や鴨肉料理、魚のカルパッチョ、アスパラの牛肉巻、ロールキャベツなどがおすすめ。
※2017年5月試飲
■マキナ・イ・タブラ
長い時を経て想いの詰まった自らのワイナリー
マキナ・イ・タブラはオリオルとスサナの若いカップルが2012年にカスティーリャ・イ・レオンで立ち上げた小さなプロジェクトです。オーナーの一人、オリオル・イジャ氏はもともと銀行の出身です。しかしすぐに金融の世界に嫌気がさし家族でレストランを開業。そこでワインに興味を持ち始め、伝説のプリオラート、クロ・モガドールを試飲中にルネ・バルビエのもとに飛び込み直談判。ルネを説き伏せプリオラートに移住して修行を始めます。
その後、ワイン造りのコンサル会社を設立し、オリオルは醸造家として、Vinya L'Hereu(コステルス・デル・セグレ)、Heretat Mont Rubi (ペネデス), Bodegas Marco Abella (プリオラート)やその他ワイナリーの為にワインを造り、いずれのワインも初年度からワイン・アドヴォケイト誌などの専門誌に高く評価されるようになります。2003年には自身のワインが造りたくなり、消えゆく地ブドウ、スモルを素に自然派ワインのはしりともいえるワイナリーを設立するなどひたすら走り続けました。その間10年余り。
そして、ついに自らの理想にかなった畑を見つけマキナ・イ・タブラが誕生します。個性をそなえた古い畑を自ら足で探し歩いたため、畑は各地に点在しています。畑ではビオディナミ農法を実践し、醸造設備は借りて自分たちの思い描くワイン造りをしています。ワイナリーのコンセプトは「生き方」。土地に敬意を払い小さな家族経営のワイナリーで起こる全ての出来事を愛でています。
オリオルはまた「美食フォーラム」から派生した「ワインフォーラム」の第一回目の主催も任されています(2005年度)。ルネ・バルビエ、テルモ・ロドリゲス、ニコラ・ジョリー、ロマーノ・ダル・フォルノなど名だたるインフルエンサーを友人・知人に持つオリオルは、彼らを巻き込み真の意味でワインにフォーカスしたフォーラムを成功させています。