ハギーワイン 蕾(TSUBOMI)甲州 2016
山梨県産甲州種を日本で唯一の5,000Lオーク大樽にて発酵、熟成させました。柔らかい味わいのやや辛口のワインですグラスに注いだ瞬間、エレガントな香りが花開きます。
【テイスティング・コメント】
グリーンがかった淡いレモンイエローにシルバーのトーン。粘性は中程度より低め。香りにはレモンやライムなどの柑橘類、洋梨、白桃、リンゴ、白い花、ハーブ、砕石、石灰的なミネラルのノート。樽香はさほど気にならずフレッシュかつフルーティーな芳香。まさに名前の「蕾」のようで春先に咲く白い花々が思い浮かぶ。アタックは爽やかでなめらか。果実味は伸びやかで柔らかなテクスチャー、軽やかながらも旨みがしっかりとあり凛とした酸とのバランスが何とも小気味よい。すぅっとするような快さと透明感、味わいとしてはやや辛口で、スッキリとしたフィニッシュ。余韻に甘く華やかな果実のフレーヴァーが広がり、親しみやすくもエレガントなスタイル仕上がっている。合わせるお料理はサラダ、和食全般、寿司、天ぷら、ボンゴレ・ビアンコ、チーズとの相性も◎。
※ 2017年5月試飲
■大和葡萄酒株式会社
基本理念「独自の価値形成」
創立以来、大和葡萄酒は日本古来の葡萄品種を大切と考え、歴史や葡萄のルーツを真剣に理解し日本の風土と環境に合うワイン造りに専念してきました。日本は独自の文化を持つ素晴らしい国です。そこで育まれた食文化は世界から高く評価されており、日本独自の価値観を誇りに高品質なワインを世に送り出しています。
1990年に長野工場開設、1995年にビール事業、そして2001年より骨子になるワインブランド構築を行っています。現在の社長・保樹氏は4代目です。 2012年(創業100周年)よりメインブランド名をD E L I A N(デリアン)からL'HUGGY(リュギィー)に変更。L'HUGGY(リュギィー)は創業家萩原の萩(ハギ)に由来したものです。
日本古来の品種を原料に日本独自のワイン造り
世界品質のワインを醸造するためにまず重要なのが産地形成です。持論ですが、ワインとは個性です。例えば世界で広く栽培されているメルロ種を醸造原料としてワインを造り続けても甲州が世界的なワインの産地として認められる事はありません。つまり甲州の個性を持った、日本にしか出せない味を目指さなければ甲州で醸造する意味がありません。
勝沼が日本におけるブドウの発祥の地であることはよく知られています。その日本最古の品種とは甲州種であり、さらに甲州種のなかでも日本最古の樹であろうと言われているのが、大和葡萄酒の管理する指定文化財「甲龍」(樹齢約130年)です。 大和葡萄酒ではその「甲龍」と、同様の指定文化財の三森甲州(樹齢約100年)より枝分けした甲州種のブドウなどを使用した日本独自のワインを醸造しています。
その他、竜眼(樹齢90年)、甲州三尺、紫葡萄など、日本の古来品種のブドウからも、ワインを醸造しています。
萩原保樹氏が語るワイン造り
100年、200年先の産地を見据えたワイン造りを