ドメーヌ・ユベール・ラミー ピュリニー・モンラッシェ レ・トランブロット ヴィエイユ・ヴィーニュ 2013
面積:0.9ヘクタール 植密度:11,000本/ha
畑・土壌:深い表土。南東向きの粘土石灰質土壌。
樹齢:40~70年
栽培:グイヨ仕立て。この20年、化学肥料は一切使わず、土壌のためのコンポストを与えています。
【テイスティング・コメント】
グリーンがかった淡いレモンイエローにシルバーのトーン。粘性は中程度。香りには白桃やリンゴ、洋梨、レモングラス、ホワイトペッパー、チョーク、スモーキーなミネラルのノート。そしてバニラやトーストなどのオークの香り。クリーミーかつ洗練された趣があり、バターやマッシュルーム、ヘーゼルナッツの香りが続く。アタックはソフトでなめらか。透明感のある果実味。ミネラルに溢れておりその柔らかな物腰と芯の強さはどこまでも自然体でピュア、ストレスを一切感じさせず伸びやかな広がりを見せる。上質なミネラルとエレガントな酸が織りなす艶やかなハーモニー、気品漂う味わいが特徴。まっすぐな個性で、アフターには心地よい引き締めと、果実とオークのフレーヴァーが持続する。合わせるお料理は、茸を添えた仔牛の蒸し焼きやフォワグラ、オマール、焼き魚、天ぷら、寿司など。
※2017年9月試飲
■ドメーヌ・ユベール・ラミー
“ユベール・ラミー”の歴史は古く、ドメーヌは1640年に、サン・トーバン村でブドウの栽培を始めたという記録があります。先代のユベール氏は、彼の父親であるジャン・ラミーの元で働き、1973年に自らドメーヌ・ユベール・ラミーを立ち上げました。それまでは主にネゴシアンであったため、自社畑は8ヘクタールほどにすぎませんでした。90年代にはクロ・ド・ラ・シャトニエール、デリエール・シェ・エドアール、ミュルジェ・デ・ダン・ド・シャン、クロ・デュ・メ、クロ・デ・ザートの畑を購入、賃貸契約で手に入れました。また、より土壌の特性に合うとしてラ・プランセの区画に植わっていたピノ・ノワールをシャルドネに改植もしました。
1995年、世界各国でワイン造りとマーケティングを学んだ息子のオリヴィエ氏が、ワイン造りを受け継ぎ、経験を生かした新しい手法により、畑の管理から醸造までを一貫して担っています。今日、ドメーヌは17ヘクタールの畑を所有しており、そのほとんどがアペラシオン・ワインです。サン・トーバン、ピュリニー・モンラッシェ、サントネ、シャサーニュ・モンラッシェなど、18のアペラシオンから赤・白合わせて毎年10万本ほどのワインを生産しています。そのうち70%は海外に輸出され、残りはフランス国内のワイン商、レストラン、愛好家に回されます。
ドメーヌを始めた当初は、村の中心部に位置する小さな醸造所でワインを造っていました。1979年、ユベールは実用的な醸造所の建設を始め、1981年に完成させました。それから仕事がより効率化され、2003年には600㎡から3フロアから成る1,200㎡の大きな醸造所にまで拡張することができました。醸造設備(除梗、ベルトコンベア、空圧式プレス機2台、震動式選果台、ラベル貼りなど)のフロア、ボトル貯蔵庫のフロア、そして地下になる赤ワインと白ワインが分けられた樽熟成のためのフロアといった具合に、各フロアにて作業を分担しています。
「ル・メイユール・ヴァン・ド・フランス2008」にて2ツ星を獲得!
フランスの権威あるワイン評価誌『ル・メイユール・ヴァン・ド・フランス2008(旧クラスマン)』にて、星付で掲載されています。数あるサン・トーバンの生産者の中で名前を挙げられたのは僅かに3人で「ユベール・ラミー」は「マルク・コラン」と並び、2ツ星★★とサン・トーバン最高の評価が与えられています。
以下、掲載文
『なんと、わずか数年の間で、オリヴィエ・ラミーはあらゆる問題点をマスターしてしまった。不遇のアペラシオンであったサン・トーバンの名声を取り戻すことに貢献し、今やこのアペラシオンの代表ともいえるワインとなったのだ。色彩豊かなテロワールと、それらのあらゆるニュアンスを表現する天分の才が造り出す彼のワインは、愛好家たちをあらゆる面で、とてもお買い得で申し分のないワインと心から納得させてくれる。在庫が恐ろしく少ないことがとても不幸である。