マーヴェリック ツインズ イーデン・ヴァレー シャルドネ 2013
熟成:フレンチオーク(新樽20%)。
【テイスティング・コメント】
ゴールドがかったイエロー。粘性は中程度。香りには白桃やアプリコット、パイン、柑橘類の皮、ジンジャー、そして樽由来のバニラや焦がしキャラメル、軽いトースト、ミネラル香。洗練されており砕石のようなスモーキーさとチョーク、心地よい塩気を伴う。アタックはソフトでなめらか。生き生きとした豊かな果実味が広がりアプリコットや柑橘類に、ほろ苦いミネラルの風味がアクセント。さらにトースティなオークの要素が一体となりバターやココナッツのヒント、味わいに複雑さと奥行が生まれる。ふくよかなボディにして過熟感のないエレガントな仕上がり。フレッシュな風味そのままにドライで、甘辛の均衡が保たれている。熟成を経るが瑞々しさを損なわず、突出すべきは素晴らしき上品な酸度。飲み疲れることがなく余韻も長く楽しめる。合わせるお料理は、魚介を中心とした料理、豚・鶏肉のロースト、クリーミーなパスタやシチューなど。
※2017年9月試飲
■マーヴェリック
★ジェームス・ハリデー5ツ星ワイナリー
マーヴェリックは2005年に設立されたオーストラリア・ワイン・マップ上のニューフェースです。葡萄畑の歴史は1800年代まで遡ります。マーヴェリックはバロッサの伝統と歴史に根付いた独創的なニューワインを造り上げる為に、テロワールにこだわったポートフォーリオをまとめ上げました。ジェームス・ハリデー氏から5年続けて五つ星ワイナリーとして評価されているのをはじめ、様々な専門評価誌にて高評価を獲得しています。
Vineyard
バロッサのワイン地域は大きく2分されます。一つは温暖な気候のバロッサ・ヴァレーと、冷涼なイーデン・ヴァレーです。バロッサ・ヴァレーとイーデン・ヴァレー、2つのサブリーションはそれぞれの歴史、気候、土壌のタイプ、ワインスタイルに関して明らかに異なっています。マーヴェリックはバロッサで最良とされる4つのアペラシオン― イーデン・ヴァレーのなだらかに起伏している丘の中腹にある【ピュージー・ヴェール】(オーストラリア最古の冷涼なヴィンヤード地域)と、【ハイ・イーデン・ヴァレー】(100歳になる彼らののヴィンヤードでまさに象徴ともいえます。)。バロッサ・ヴァレーにおいては【グリーノック】(バロッサ・ヴァレー産のトップシラーズが産出されると考えられています)と、【ヴァイン・ヴェイル】のムールールー(風で運ばれた砂質土壌で、独立したマイクロクライメイト:微気候)―に位置する100エーカーのプレミアム畑を所有しています。
Viticultural Philosophy
マーヴェリックは環境保全型農業に対する理念を持って取り組んでおり、母なる自然に従って葡萄畑を耕作し、環境と調和しながら栽培します。オーストラリアでは環境保全を実施している先駆的ワイナリーの一つであり、オーストラリアにおけるバイオダイナミック農法についての南オーストラリアセミナーの主催者でもあります。マーヴェリックの醸造の秘訣。答えはシンプル。何も隠すことはないということです。昔ながらの伝統的な職人技を生かした醸造法でワイン造りを行っていますが、その製造過程においては干渉を最小限に留め、上品で洗練されたスタイルに仕上げています。
Owner & winemaker Ronald Brown
スコットランド生まれ、スイス人の母とスコットランド人の父。ケンブリッジ大学で法律を勉強後、スタンフォードビジネススクールをスカラシップで卒業。大学卒業後からずっとアジア(日本&香港)に住んでおり、大の日本好き。南仏で25年前からビオディナミワインを造って、今ではその地をオーストラリアへ移し、オーガニック&食事にあうワインを造り続けています。