マーヴェリック ツインズ バロッサ・ヴァレー カベルネ・ブレンド 2009
熟成:フレンチオーク。
【テイスティング・コメント】
赤紫がかった濃い真紅。粘性は高め。アロマは芳醇で華やか、赤や黒のベリーフルーツやカシス、プルーンなどの熟した果実香が支配的でスミレ、ユーカリ、ブラックペッパーのノートが混じり合う。そして樽由来のバニラやモカ、トースト、ナツメグ、なめし革の香り、湿った土、ミネラル香。凝縮したアロマとともに複雑で深いブーケがただよう。アタックはソフトでなめらか。果実味は濃厚で、エキス分・アルコール分が充実しており広がりが豊かで、抜群のインパクトを与える。さらにはキメ細やかで上質なタンニンが溶け込む丸いテイスト。酸とのバランスに優れており、シルキーな質感としなやかさを兼ね備える。じんわりと広がる旨みはとても味わい深いもの。また樽から抽出されたタンニンは骨格を形成し、味わいはリッチで飲み応えがある。アフターには果実とオークのフレーヴァー、持続性がある。合わせるお料理は、牛・ラム肉のロースト、焼き肉やバーベキュー、鶏肉のトマトソース煮、パスタ、ソース系料理など。
※2017年9月試飲
■マーヴェリック
★ジェームス・ハリデー5ツ星ワイナリー
マーヴェリックは2005年に設立されたオーストラリア・ワイン・マップ上のニューフェースです。葡萄畑の歴史は1800年代まで遡ります。マーヴェリックはバロッサの伝統と歴史に根付いた独創的なニューワインを造り上げる為に、テロワールにこだわったポートフォーリオをまとめ上げました。ジェームス・ハリデー氏から5年続けて五つ星ワイナリーとして評価されているのをはじめ、様々な専門評価誌にて高評価を獲得しています。
Vineyard
バロッサのワイン地域は大きく2分されます。一つは温暖な気候のバロッサ・ヴァレーと、冷涼なイーデン・ヴァレーです。バロッサ・ヴァレーとイーデン・ヴァレー、2つのサブリーションはそれぞれの歴史、気候、土壌のタイプ、ワインスタイルに関して明らかに異なっています。マーヴェリックはバロッサで最良とされる4つのアペラシオン― イーデン・ヴァレーのなだらかに起伏している丘の中腹にある【ピュージー・ヴェール】(オーストラリア最古の冷涼なヴィンヤード地域)と、【ハイ・イーデン・ヴァレー】(100歳になる彼らののヴィンヤードでまさに象徴ともいえます。)。バロッサ・ヴァレーにおいては【グリーノック】(バロッサ・ヴァレー産のトップシラーズが産出されると考えられています)と、【ヴァイン・ヴェイル】のムールールー(風で運ばれた砂質土壌で、独立したマイクロクライメイト:微気候)―に位置する100エーカーのプレミアム畑を所有しています。
Viticultural Philosophy
マーヴェリックは環境保全型農業に対する理念を持って取り組んでおり、母なる自然に従って葡萄畑を耕作し、環境と調和しながら栽培します。オーストラリアでは環境保全を実施している先駆的ワイナリーの一つであり、オーストラリアにおけるバイオダイナミック農法についての南オーストラリアセミナーの主催者でもあります。マーヴェリックの醸造の秘訣。答えはシンプル。何も隠すことはないということです。昔ながらの伝統的な職人技を生かした醸造法でワイン造りを行っていますが、その製造過程においては干渉を最小限に留め、上品で洗練されたスタイルに仕上げています。
Owner & winemaker Ronald Brown
スコットランド生まれ、スイス人の母とスコットランド人の父。ケンブリッジ大学で法律を勉強後、スタンフォードビジネススクールをスカラシップで卒業。大学卒業後からずっとアジア(日本&香港)に住んでおり、大の日本好き。南仏で25年前からビオディナミワインを造って、今ではその地をオーストラリアへ移し、オーガニック&食事にあうワインを造り続けています。