ドメーヌ・ド・ラ・モルドレ リラック・ルージュ ラ・ダム・ルス 2015
ドメーヌ・ド・ラ・モルドレのリラックの品質は別格です。小石混じりの、粘土質白亜、粘土質石灰岩土壌です。収穫は手摘みで行い、100%除梗します。収穫量は、30hl/haです。温度管理の下30日間発酵します。熟成は100%タンクで行います。ロバート・パーカーも「間違いなくこのアペラシオンで造られている最上のキュヴェである。小型化したシャトーヌフ・デュ・パプのような味のするリラック!」と絶賛し、別格の扱いです。
評価
2014VT ワイン・アドヴォケイト:91点獲得
テイスティング・コメント
赤紫がかった濃いルビー。粘性は高め。香りにはプラムやラズベリー、ラベンダー、ローズマリー、ブラックペッパーやクローブなどのスパイスのノート。フルーティーかつ華やかなアロマにも洗練された趣。軽いスモーキーなニュアンスになめし革、岩石、ミネラルのヒント。アタックは強くなめらか。骨格のあるしっかりとした構造、品格があり凝縮した果実味が広がる。自然で果実の純粋さそのままに、仄かな甘みのまわりを特徴的なスパイスと、コーヒーのようなほろ苦さがコーティング。集約された旨みと高いアルコール分が感じられ、タンニンはキメ細かでしなやか、酸とのバランスが優れている。口当たりがスムーズで非常に綺麗なフィニッシュ、アフターの余韻が長く楽しめる。合わせるお料理は、グリルした肉料理や牛ステーキ、ジビエ、蒸し料理、アジア・エスニック料理など。
2017年10月試飲(2014年ヴィンテージ)
ドメーヌ・ド・ラ・モルドレ
コート・デュ・ローヌ南部のスーパースター、クリストフ・デロルムは、ローヌ河右岸のタヴェルで最も注目されている生産者のひとりです。1987年に父親のフランシス・デロルムによって設立されたのですが、それ以前はフランシスとともに、原子力発電所の防護服を作る仕事をしていました。ある時、フランシスに、「ワインを造りたいか?」と聞かれて、クリストフは「私は自然が好きだし、土が好きだからやってみたい!」と言ったそうです。1989年に父親が交通事故にあって以来、クリストフが中心となって、タヴェル・ロゼ、シャトーヌフ・デュ・パプ、リラック、コート・デュ・ローヌなどの見事なワインを産出しています。感性でワイン造りをしており、マニュアルは一切無く、ヴィンテージ毎に醸造方法は異なります。
現在63haで栽培していますが、10ha借りている畑があり、‘11年からは自社畑100%にする予定です。シャトーヌフとタヴェルの古い樹齢の畑は、馬を使って耕しています。機械では根を傷つけてしまう可能性がありますが、馬はデリケートに扱うことが出来ます。クリストフ・デロルムは、僅か10年そこそこで一流生産者の仲間入りを果たしただけでなく、多くの生産者から尊敬されています。ドメーヌ名となっている「モルドレ」とは、ラベルにも描かれているヤマシギのこの地方でのニックネームです。