コト・デ・ゴマリス ゴマリス X(エキス)アルバリーニョ 2016
熟成:ステンレス・タンク 5ヶ月
テイスティング・コメント
黄金がかったイエロー、微かにグリーンのトーン。粘性は中程度より高め。アロマはフローラルでアロマティック。熟した桃やアプリコット、パイン、リンゴのコンポート、オレンジピール、白い花のアロマに、カルダモンやフェンネル、アニスなどのスパイスのノート。そして石灰、鉱物的なニュアンスがありほろ苦いミネラルが感じられる。アタックはなめらか。骨太なミネラルを芯とする重厚感とハリはシスト土壌ならではのもの。ふくよかな果実味ながら遥かにシャープでキレがよく、しっかりとドライ感がある。快活な酸が味わい全体を引き締めており鮮烈でくっきりとした輪郭をもち、溢れるミネラルが余韻まで残る。心地よい塩気を伴うフレッシュさを身上とする。合わせるお料理は、和食、塩茹でしたタコ、牡蠣のアヒージョ、魚介を中心とした料理、天ぷらなど。
2018年3月試飲(2015年ヴィンテージ)
コト・デ・ゴマリス
ガリシアの“隠れた逸品”
生産の90%が地元で消費される為、スペイン国内でもよほどの目利きしか知らないガリシアの隠れた銘醸ワイナリー、コト・デ・ゴマリス。あのジャンシス・ロビンソン氏をして、「このワインを見つけ出してくれたバイヤーに感謝!」と言わしめた区画限定のアルバリーニョを初め、地元品種に息吹を与えるワインで知る人ぞ知る存在です。
ワイナリー名にもなっているゴマリスは古い教区の名前で、この地のワイン造りの歴史は古くは11世紀の記録に遡ります。畑のロケーション、土壌、栽培方法、設備、“何をとってもリベイロで最も素晴らしい”と謳われるこのワイナリーの歴史は、1970年代後半、恵まれたテロワールと消え行く地ブドウの価値にいち早く注目した先代に始まります。
世界的にもまだクオリティワインに対する意識が低かったこの時代に、8年もの歳月をかけて畑の植え替えを行い、フィロキセラ禍以前のこの地方のあるべき姿に戻しました。そうして手をかけた畑は、テロワールに対する深い理解の賜物。ゴマリスでは、ここでしか造れないワイン、土地の個性を表現したワイン造りを行っています。
シスト土壌の単一畑、ゴマリスX(エキス)
あのジャンシス・ロビンソンをして、「決して安くはないが非常に価値ある、忘れられない白」、「これを見つけ出してくれたバイヤーに感謝」といわしめました。