ヴィンテロパー アーバン・ワイナリー・プロジェクト レッド 2016
「都会で造る」ワインプロジェクト
メルボルン近郊の良質な葡萄をメルボルン市内で醸造する都会派ワイン。約4週間にわたり除梗、破砕、圧搾、樽への移動などワイン造りの作業を学ぶ場として、総勢225名のソムリエやワイン愛好家が参加。ワイン造りを通してシンプル且つ革新的なワイン造りを続けるヴィンテロパーの哲学に触れることができます。醸造は大変シンプル。天然酵母で発酵させ、マロラクティック醗酵後に一度だけ非常に軽く澱引きを行い熟成。豊かでみずみずしい果実味と芳醇で複雑なアロマが備わり、柔らかで心地よい質感が生まれます。
醗酵:全房醗酵 足で軽く潰し、20%程手作業で除梗。開放式の醗酵槽にて醗酵(天然酵母)
熟成:フレンチオークで11カ月(旧樽のみ/300L)
醸造において一切の介入、操作をしていないナチュラルワインです。
テイスティング・コメント
艶・深みのあるガーネット。香りはブルーベリーやブラックベリーのジャム、カシスのコンポート、オリーブ、ラベンダー、ブラックペッパー、リコリスのヒント。さらにクローブやタバコ、スパイシーなオークの香り、タール、なめし革のニュアンスが続く。果実の甘さとスパイシーさが混ざり合い濃縮感が漂う。口に含むとリッチでなめらか。豊かな果実味が広がり非常にジューシーなエキス分に富む。タンニンはビロードのようにきめ細かく生き生きとした酸とのバランスが良い。親しみやすい味わいながらもエレガントさを兼ね備え、ワンランク上の質感をもつ。現時点で4年の熟成を経るが、今も尚瑞々しく味わい深さがある。合わせるお料理は、仔羊の香草焼き、煮込みハンバーグ、すき焼き、ピーマンの肉詰め、チンジャオロースなど。
2020年1月試飲
ヴィンテロパー
醸造家で創設者のデイヴィッド・ボウリー氏が南オーストラリア州のスーパーゾーンに位置する銘醸地アデレード・ヒルズのノートンサミットにブドウ畑を購入し2008年に設立。クリエイティブなワインが多く生まれ、エネルギーに溢れるこの地域は、高品質なリンゴやオリーブ、チェリー、そしてワインなどが生産されています。25年前に植樹された自社畑では認定は取っていませんが、オーガニック農法でブドウを栽培しています。冷涼な気候を持ち、理想的な土壌環境を有することから、このアデレード・ヒルズは南オーストラリア州の中でも随一のワイン産地として広く知られています。
全てはブドウ畑から、という哲学を持ち、細心の注意を払って栽培に取り組み、全て手作業で収穫。醸造面でも可能な限り人間の手を介入しない造りを徹底しています。
オーナー醸造家:デヴィット・ボウリー氏
ボウリー氏は、自身の直感に従ってワイン造りの道に入り、15年以上も異なるワイナリーで修行を積んできたベテラン醸造家です。2008年自らのブランド「ヴィンテロパー」を立ち上げてからは、自身が追及するワインスタイルを完成させるため、クラフトビールやパン職人のように、小規模生産でワイン造りに取り組んでいます。
限りなくナチュラルに。
醸造には、培養酵母は一切使用せず、自然界に浮遊している天然酵母のみで自然に醗酵を行います。醗酵後は折引きを行わず、清澄剤も無添加で、安定化させずノンフィルターでボトリングを行います。酸化防止剤(SO2)は必要最小限の量のみ使用する、ナチュラルな造りのワインがヴィンテロパーの最大の特徴でもあります。
「ワインは単なる飲料ではなく、生き方そのものだ」
VINETELOPER(ヴィンテロパー)というワイナリー名には、ボワリー氏のワイン造りに対する考えが沢山詰まっています。(VINE=ブドウ樹)(INTELOPER=侵入者、出しゃばり) 規定のルールや枠の中でワイン造りを行うのではなく、更なる可能性を追求するために一歩踏み出し、人とは違う試みを行い、多少のルールを曲げたり、たまにミスをしても、最後には素晴らしいワインを生み出す・・・そんな想いからワイナリー名が名付けられました。