ドメーヌ・ポティネ・アンポー ムルソー プルミエ・クリュ シャルム 2000
テイスティング・コメント
ブロンズがかったゴールド。粘性は中程度からやや高め。香りにはアプリコットや蜜リンゴ、マンゴーなどの熟した果実に、シトラスや菩提樹、八角、蜂蜜のノート。そして樽熟由来のバニラやクレームブリュレ、焦がしキャラメルの香り。さらにバター、マッシュルームの香りなど次々と新たな香りが現れる。微かに火打石のようなミネラルのニュアンス、塩気も感じられ複雑性に富む。アタックはソフトでなめらか。果実味は濃密でインパクトが抜群で“シャルム”の特徴である“力強さ”が明確に体現されている。味わいはリッチでオイリーなテクスチャー。厚みのあるボディにもバランスがよく、未だフレッシュな酸と豊富なミネラルが味わいを支えている。風味の広がりが豊かで、その中にも光る素晴らしいグリップ。十分なコクとアルコール分を備えており、熟成により開花した華やかな余韻が続く。合わせるお料理は、仔牛や鶏肉のホワイトソース、牛フィレのステーキ、フォワグラ、オマールや伊勢海老のソース添え、アナゴの鮨など。
2018年4月試飲
ドメーヌ・ポティネ・アンポー
名門アンポー家が、相続によって「ロベール・アンポー」と「ポティネ・アンポー」に分割されましたが、どちらの「アンポー」もオールド・ヴィンテージのストックを多数保持し、出荷時期をぎりぎりまで見極めた上でワインをリリースするこだわりをもっています。
ポティネ・アンポーはモンテリーに本拠を構えており、モンテリーはもちろんのことピュリニー・モンラッシェやムルソー、オークセイ・デュレス、ヴォルネイ、ポマールなどに計8haの畑を所有しています。15歳から当主を務め、これまで59ヴィンテージを世に送り出してきた老舗のドメーヌです。
低収量を守りテロワールを尊重したワイン造りは、熟成により真価を発揮するクラシカルなスタイルです。エレガントで美しい酸こそ彼の手掛けるワインの真骨頂ともいうべき点であり、まさに古典派ブルゴーニュのお手本とも言える生産者です。現在は息子であるヴァンサンが引き継いでおり、さらなる品質の向上を目指しています。ヴァンサンがセラーでテイスティングをし、飲み頃と判断したものを出荷します。地下カーヴに眠る至宝の古酒は多くのファンを魅了してやみません。