アンデルーナ・セラーズ フィロスール・シャルドネ 2017
標高1,300mの畑の葡萄を使用。このエリアは昼夜の気温差が大きいため、しっかりとした自然の酸を持った葡萄が出来ます。収穫した葡萄は注意深く選別します。発酵は選別酵母を使い、14度に温度コントロールしながら行います。マロラクティック発酵はしていません。タンク熟成。
テイスティング・コメント
グリーンがかった淡いレモンイエロー。粘性は中程度より高め。香りには白桃やリンゴ、パイン、グレープフルーツなどの果実香に白い花、花の蜜、カルダモン、新鮮なハーブ、ミネラルのノートが混じり合う。シンプルにして香り立つフルーティーなアロマが魅力的で、洗練された芳香が広がる。口に含むとなめらかで爽快な飲み口。ミネラリティに溢れたジューシーな果実味が広がり、豊かな酸が味わいを支えるエレガントなスタイル。幾分軽快ながらも申し分のない旨みがあり、味わいはドライで、フィニッシュのキレがよい。アフターにかけて心地よい引締めをもち、エキス分豊かでミネラリー、ほろ苦い余韻を持つ。合わせるお料理は、白身魚のカルパッチョや塩焼き・ブイヨン煮、鶏肉のトマト煮、ローストチキン、牡蠣フライなど。
2018年6月試飲
アンデルーナ・セラーズ
アルゼンチンの伝統とロマンスを表現
アンデルーナ・セラーズは、国際的に知られるアメリカ人実業家、ワード・レイ氏によって、2003年に設立されました。彼は1990年代の初め、狩猟と釣りを楽しむためよくアルゼンチンを訪れていました。アルゼンチンを大変気に入っており、アルゼンチン観光局のアメリカ・北米代表も務めていました。2000年にメンドーサを訪れた際、この土地が次のナパ・ヴァレーになるに違いないと確信し、畑を所有して葡萄の栽培をしていたルティーニ家にワイナリー建設の投資を決めました。アンデルーナの名前は、トゥプンガトの町近くのウコ・ヴァレーを囲む壮大なアンデス山脈(ANDE)と、それを照らす月(LUNA)の美しい景観に惚れ込んで付けました。
トゥプンガトにある標高1,300mの場所にワイナリーと自社畑を所有しています。畑は、たいへん日当りが良く、昼夜の温度差が大きいため、濃厚な色とアロマを持った、骨格のしっかりとしたワインが出来ます。ドリップ・イリゲーションの水量は、必要な分だけ供給されるようコントロールし、収穫量は、1haあたり10トン以下になるようにキャノピー・マネージメントを行っています。
太陽が昇る側の樹は、日光が弱いため、葉を落とし、反対側は、日光が強いため、葡萄が焼けないように葉を残すようにします。樹と樹の間には、豆科の植物を植えています。この植物が虫除けになっています。グラン・レセルヴァに関しては、葡萄の樹の片方を切ってしまい、房は3つに制限し、20hl/haにまで収穫量を落とします。レセルヴァは房を6つ残し、40hl/ha、スタンダードクラスの房は8つ、70hl/haにそれぞれ制限します。
2011年10月、ワード・レイ氏は、志半ばで他界しましたが、その遺志はバラレ・ファミリーによって引き継がれています。醸造コンサルタントはミシェル・ロラン氏、ワインメーカーはマニュエル・ゴンザレス氏。
創設者:故ワード・レイ氏